日本でも海外メーカーのスマートフォンが普通に販売されるようになりました。しかし、まだまだ海外でしか販売されていないモデルもたくさんあります。
また、日本メーカーの製品でも日本未投入のものもあるのです。今回は台湾で開催されASUSの「ZenFone 4」発表会の合間に、台北市内のモバイルショップを探索。そこで見かけた日本未発売・未投入のスマートフォンを紹介しましょう。
台湾でも人気のソニー「Xperia XA1 Ultra」と
3モデルが陳列されるノキア
まずは、ソニー人気の台湾ならではの「Xperia XA1 Ultra」。台湾旅行時にも買った人は多いかもしれません。
ミドルレンジモデルであるため、日本発売は見送られていますが、6型フルHD解像度(1080×1920ドット)ディスプレーはタブレット代わりにも使える大きいサイズ。SIMフリーで日本で出したら間違いなく人気モデルになると思います。
お次は、ノキア。今年になってからミドルレンジモデルの「Nokia 6」が各国で発売になり、その後の動きはおとなしかったのですが、夏頃からエントリーモデルの「Nokia 3」と、Nokia 6のスペックダウンモデル「Nokia 5」も市場に登場。
台湾でも販売が始まり、ノキアのスマートフォンが3機種店頭に並ぶ、といううれしい状況になっています。
そういえば、台北の街中ではノキアの広告タクシーも発見。やはり、ノキアブランドはいまでもしかりと認知されているということなのでしょう。
なお、3モデルとも正面カメラは800万画素と、セルフィー需要を意識したつくり。Nokia 3なら4990台湾ドル、約1万8000円なので海外用のサブ機にもよさそう。
ちなみに、リバイバルモデルの「Nokia 3310」は台湾では発売なし。3310は2Gのみ対応ですが、台湾は6月に2Gが停波しているので販売できないわけです。ウワサでは3310の3G版が出るらしいので、年末くらいには台北でも売られているかも。
台湾企業・Acerはモバイルルーターを販売
中国メーカーはOPPOが大躍進中!
台湾のスマートフォンメーカーと言えば、HTCやASUSが思い浮かびますが、Acerを忘れてはいけません。
しかし、ここ1年ほどスマートフォンの新製品はなし。Acerのお店に行ってもいまやスマートフォンの展示はありません。ゲーミングスマートフォン「PREDATOR 6」は2015年に発表だけで幻になってしまいました。
現在はモバイル関連製品としてモバイルルーター「LTE-R1S」を販売中。対応バンドはB1/3/7/28/38/41で、PCショップでは3590台湾ドル(約1万2900円)で売っていました。日本でもノートPCとセットに販売してほしいものです。
中国メーカーのスマートフォンもいまや台湾では普通に見かけます。しかし、シャオミの姿は以前ほど目立っておらず、低価格機はZenFoneのエントリーモデルに人気が集まっているのかもしれません。
OPPO(オッポ)の一押しの「R11」は背面・正面ともに2000万画素のカメラフォンですが、1万5990台湾ドル(約5万7500円)と比較的高価。にも拘わらず台湾では人気モデルになっています。
そして、カシオのセルフィーデジカメ「エクシリウムTR」シリーズが人気の台湾では、セルフィースマートフォンのMeitu(メイトゥ)も端末を出しています。
「T8」は2400万画素相当の強力な正面カメラを搭載していますが、価格は1万4990台湾ドル(約5万3900円)と、こちらもOPPO R11と変わらぬ値段。
その下にはレッドやブルーが映えるカジュアルモデル「M8」も投入しています。さらには、一部の女性たちの間で人気の「M8 セーラームーン限定版」も販売中。
ただし、台北市内で在庫を置いている店に値段を聞くと、はぐらかされました。どうやら定価の倍値近くで売っているようで、本当に買うなら値段を教えてくれるようです。
LINEやFacebookが使える
ケータイもどきのエントリースマホにも注目が集まる
台湾は6月のCOMPUTEXの時にも訪問していますが、その時は2G停波を受け3Gフィーチャーフォンがいろいろと出始めている時期でした。
2Gが止まった現在も無名メーカーの3Gフィーチャーフォンが次々と出ています。価格は日本円で4000〜6000円程度。2Gのフィーチャーフォンで通話とSMSを使っていた年配者などに結構売れているようです。
その中でちょっと気になる製品を発見。「LINE」「Facebook」対応をウリにしたストレート型のフィーチャーフォンです。
でも、どちらも低スペックのフィーチャーフォンでは使えませんよね。よく見るとディスプレー下にはホームや戻るキーもあります。そう、これは最近海外でよく見るAndroidベースの端末。簡単メニューを搭載していますが、中身はれっきとしたAndroidなのです。
ただし、スペックは低いのでスマートフォンとして使うにしても、SNS程度に止めておくのがよいでしょう。しかし、この手の製品、もっとカッコイイデザインにしてどこかのメーカーが日本で出してくれないでしょうかね。
最後に紹介するのもXperia関連製品。スマートフォンの背面にぴたりと装着できる形状のモバイルバッテリーはiPhoneやGalaxy用の製品をよく見かけますが、台湾ではXperia用のバッテリーも売っているんです。
中国・深センあたりに行ってもなかなか見つからないだけに、これはレア。とはいえ、対応モデルは「Z」「Z1」「Z2」「Z3」と昔のモデル。
古い製品を使い続けているユーザー向けなのかもしれませんが、こんなものが売られているのも台湾だからなんでしょうね。
台北でスマートフォン関連製品を探すなら、八徳路付近に光華商場と三創生活園区(SynTrend)という大型ITビルがありますし、付近には中古店もちらほらとあります。
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