今回紹介するのは反り立つ壁やアスレチックを登っていくクライミングゲーム「TO THE TOP」。本作は単に壁を登っていくだけでなく、さまざまなアクションを駆使したスピード感のあるクライミングが楽しめるのが魅力的だ。スタートしてからゴールするまでのタイムアタックが主な要素で、VRゲームながらアクロバティックな要素を楽しむことができる。
ステージの青い部分は手でつかめるため、点々としている青い場所を探しながら登っていく。手は実在のものより遠くまで伸びるようになっており、利便性が増している。そして両手で同じ青い部分を掴んだ状態で手を離すと上にジャンプできる。壁を掴むこととジャンプを駆使してゴールを目指そう。
現在は30ステージが用意されており、この価格でのボリュームは非常に高い。序盤のステージですら5分ほどかかってしまうため、全ステージを攻略するだけでもかなりの時間を要する。後半のステージは難易度も高く、クリアするのに何度もやり直しをするためさらに時間はかかってしまう。
ステージをクリアしていくとアバターをカスタマイズする機能がアンロックされていきます。顔や体、手などを自分好みに変えることができる。かなり特徴的なアバターが多いが、現在はCo-op機能などはなく、あまり目にすることがないのは寂しく感じる。
ただ登るだけでなく、横方向に移動するステージも数多く存在する。リングの中をジャンプで器用に通り抜けていくことや、天井からぶら下がりながら進まなければいけないなど、アクションの幅が広がる。初回から上手くこなそうとすると中々クリアできないギミックも多いため、慎重なプレイが要求される。
さらに後半のステージになると特殊なギミックが増えて、タイムを縮めるどころかクリアするのも難しくなる。どうクリアしたらいいかも分からないギミックが出てくるため失敗するのを前提で飛び付かなければクリアはできない。腕を磨くのも楽しい要素と感じられるユーザーには最適な要素だ。
VRクライミングゲームは「The Climb」や「Climbey」などがあるが、それらと比較してもスピード感が段違いで、操作性も良く酔いを感じることもなかった。特に目立った欠点もなく、Steamの中でもストレスなく遊ぶことができる作品として仕上がっている。これでタイムを競い合う対戦プレーが実装されれば文句をつけるところもない。VRを体験したいユーザーだけでなく、VRゲームを開発している開発者にもぜひプレイしていただきたいタイトルだ。
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