どもどもジサトライッペイです。
先日、インテルとマイクロンが共同開発した次世代メモリー“3D XPoint”を採用した、データセンター向けSSD「Intel Optane SSD DC P4800X」をご紹介しましたが、続いてインテルから同メモリーを採用したコンシューマー向けのM.2型メモリー「Intel Optane Memory」の概要が発表されましたのでお知らせします。
Intel Optane Memoryはデスクトップ版の第7世代Core(開発コードネーム:Kaby Lake-S)発表時に明らかになった次世代ソリューションで、第7世代Core対応マザーボードで使用できます。
Intel Optane MemoryはPCゲームの容量が数十GBクラスになり、データ容量が多い4Kビデオなどが一般的になってきた昨今において、「SSDだと容量が足らない。だけどHDDでは遅くて厳しい」といったユーザー向けの製品になります。
一般的にストレージで大容量な環境を構築する場合、SSDでは高価なのでHDDを使いがちですが、HDDではスピードが遅く、もたつくシーンが多くなります。Intel Optane MemoryはHDDと組み合わせることで安価に大容量を実現し、HDDよりも高速に使えるというのが特徴です。Intel Rapid Storage TechnologyでHDDと単一のボリュームにして、キャッシュとして扱うことでHDDを高速化しようというわけです。
以前はIntel Smart Response Technologyで低容量のNAND SSDをHDDキャッシュとして使うソリューションがありましたが、3D XPointベースのIntel Optane Memoryとの効果の差が気になるところ。その時代はmSATAが主流でしたが、Intel Optane MemoryではPCI Express 3.0×2接続になるので、より高速なアクセスが期待できます。また、HDDにNANDキャッシュを載せて高速化するストレージではSSHDというものがすでに市場にありますが、一般的なHDDより割高なものが多いですね。Intel Optane Memoryの価格が気になるところ。
第7世代Core対応マザーボードの多くは、M.2スロットを2基備えているので、1基はメインSSD(PCI Express 3.0×4)で使用し、2基目をIntel Optane SSD(PCI Express 3.0×2)にして、別途大容量のHDDを搭載して高速なデータドライブにするのがトレンドになりそうですね。
なお、すでにASUSやASRock、GIGABYTE、MSIといった大手ベンダーから130種類以上ものIntel Optane Memory対応マザーボードが出荷されています。2017年第二四半期にはレノボやデル、HPなどのシステムベンダーからも搭載製品が出荷される予定です。