車の下に入る猫、その視線の先には……
シャッター以外では、「望遠にすればするほど手ブレの影響が出やすいので、暗い場所での望遠撮影は避ける」とか、肘をつける場所があったらそこにつくとか(肘を固定するとその分手ブレしづらくなるから)。
猫を撮るときって地面すれすれにカメラを構えたくなったりするわけで、そういうときはカメラを持ってる手を地面に付けちゃうとちょっと安定する。
そして息を止めて撮る。
1回だと手ブレしてるかもしれないからたくさん撮る。時々再生して拡大表示してチェックする。
どのくらいの条件まで手ブレしないかは、撮る人の腕と姿勢と慣れとカメラの手ブレ補正機能と、いろんなものが絡んでくるのでひとことでは言いづらいが、暗い場所できれいに撮るには、猫がじっとしてる瞬間に手ブレしないように撮るという話だ。
で、先日のこと、曇天の日、ちょうど日没した頃、民家のガレージに猫を見つけたのである。
暗かったので電子シャッターに切替え、そっと近寄ってしゃがんでカメラを向け、こっちを向いた瞬間に撮るんだが、すぐにそっぽ向いちゃう。どうも車の下になんかいるらしいが、ここからだと暗くて見えない。
で、たまたますぐ前の道路をクルマが通りがかったのである。そしたらヘッドライトの光がすっと差し込んで、下に別の猫が浮かび上がったのだった。
ああそれでこっちを見たりあっちを見たり忙しかったのか、と思った次第なのである。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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