プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第21回
再びあえて荒野を行くのがASCII.jp?
DroboをLinuxだけで使ってみよう!
2017年02月24日 11時21分更新
情報集めナウ
さっそく「drobo linux」あたりで検索すると情報はある。あるのだが、とても古い。いくつかのサイトからリファレンスされているこちらが、LinuxマシンででDroboを扱うツールの本家だろう。
ページ末のChangelogを参照すると、最初期バージョンが2008年の4月にリリースされ、最終の更新が2010年2月となっている。当然、Droboの現行機種ではテストされていないだろうし、Ubuntu 16.04での動作確認もないだろうと思った。そこで、手元にあるDAS型のDroboの中から、Drobo(無印)を使うこととした。最新機種で試して動かないよりは良いだろうという理由だ。
ツールの名前(ファイル名)が「drobo-utils」ということがわかったので、Ubuntuのアプリケーションインストール用のツール「Ubuntu Software」で検索してみたが、ヒットしなかった。
一方、念のため自宅で使っているUbuntu 12.04(以前にリリースされたLTS版)で検索してみたら、ちゃんとdrobo-utilsが出てくるではないか。
実は「Ubuntu Software」と「Ubuntuソフトウェアセンター」の違いが重要だったようだ。単純にファイル名やUIが変更になったのではなく、まったく別物であるらしい。
次に探すのは、UbuntuのLaunchpadというサイトだ。ここは、Ubuntuの開発者やソフトウェアの翻訳をしてくれるユーザーなどが利用する開発者向けのポータルだ。こちらでも探してみると、見つかった! しかも16.04用のパッケージも用意されているみたいだ。さっそくダウンロード、インストールしてみた。
以下余談だが、Ubuntuではソフトウェアのインストールはとても簡単に行える。あるソフトウェアのパッケージをインストールする際には、必要なパッケージも合わせてインストールしてくれるようになっている。
また同じ仕組みで、ソフトウェアのアップデートも行える。ソフトウェアの欠陥を突いた攻撃からコンピューターを守るためには、ソフトウェアを最新版に更新しておくことが大切だが、そのための機能に関してはWindows、macOS、Linux(Ubuntu)のいずれも十分に熟成されていると思う。
No Drobos Discovered
まずHDDを搭載していない状態でDrob(無印)をUbuntuマシンに接続してみたが、特に変化はない。drobo-utilsが提供するコマンド「drobom」を使ってみると「No Drobos discovered」と表示されている。
上の画像がその際の結果だ。「/dev/sda」のような文字列はLinuxではデバイスファイルと呼ばれるもので、ここではストレージを表すものだとみなして良い。/dev/sdaは起動用のSSDを、そして/dev/ssdがDroboを表している。なぜわかるかと言うと、vendor IDと思われる箇所に「Drobo」と書いてあるからだ!
だがしかし、rejectされている。「rejected」から始まる行の最後に(not from DRI)と表示されているが、これはDrobo社の旧社名Data Robotics, Inc.の略称だろう。Drobo社の社名変更は2011年なので、このdrobo-utilsはそれよりも前に作られた、つまりかなり古いということがあらためて感じられる。
この状態では特に何も起きないので、とりあえずHDDを2台挿入してみた。すると、HDDのアクセス音が少しの間続いたのち、突然Droboという名前のディスクがファイルブラウザー(Windowsで言うところのエクスプローラー)上に現れた。
「$RECYCLE.BIN」「System Volume Information」というフォルダーがあらかじめ作られている。これって、Windowsのシステム属性がついたフォルダーだったような気が……
おそらくはホストマシンがWindowsでもmacOSでもない(不明ということか?)場合は、Windows用のファイルシステム、おそらくはNTFSでフォーマットしておくということなのだろう。
(次ページ、「最新版drobo-utilsをgitからget」に続く)

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