8月に華々しくデビューし、9月に発火事件が発生。そして、10月には販売どころか生産中止となってしまったサムスンの「Galaxy Note 7」。
販売された各国では、本体の返品や他機種への交換が行なわれています。筆者の居住する香港では購入店舗での返品・返金(定価6198香港ドル)または「Galaxy S7 edge」への交換が可能です。
個人的には、このままNote 7を持っていたいものの、メーカーが全品回収を決めたのであれば、返品するのが筋というもの。
自宅でもすでに電源を落として保管していましたが、返品前夜は電源を入れ、リセットをかけ、データを消去しました。
さて、翌日に購入した販売店へ向かいました。香港のスマホ販売は大きく分けて「キャリア店舗」「家電量販店」「メーカー直営店」「街中の個人経営店舗」で行なわれています。
このうちキャリア、量販店、メーカー店舗は正規品を販売しており、交換プログラムを利用する場合は、購入時の領収書が必要です。
一方、街中の個人経営の携帯電話ショップの場合、海外からの輸入品や、香港内で販売された製品の転売品を扱っている場合があります。前者は正規品ではないため交換は不可。後者は、領収書がなければ同様に交換ができません。
香港のように海外からの輸入端末がどこでも販売されている国では、今回のように「正規品・領収書あり」のみの製品が交換可能となると、輸入品を買った消費者はNote 7を交換することができません。
その結果、サムスンが目標としている「販売された製品を100%回収する」ことは不可能になります。このあたりは一歩踏み込んで、IMEI番号あたりで販売元国を特定し、なんらかの対応を行なってほしいところです。
なお、香港で購入したものの、現在香港外にいる場合は、香港のサムスンのカスタマーセンターで対応してくれるとのこと。アクセサリーに関しても同様の扱いとなります。ちなみに、日本のサムスンでは、海外購入品についての対応を行なっています。
お店があるのは香港の繁華街、モンコック。持ち込んだGalaxy Note 7は、その場で販売店が領収書を確認、箱に記載されたIMEI番号と照合して、その店舗で販売した製品であることをチェックします。
次に電源を入れ「*#06#」発信してIMEI番号を再度チェック。「データは残っていないですね」と確認されて、これで本体のチェックは終了。キズがあるとか、本体の動作に不具合があるか、といった点は確認されませんでした。
お店の方では「返金か、交換か」を聞かれたので、返金を選択。日本ではちょうどGalaxy S7 edgeの新色「Blue Coral(ブルー コーラル)」が出たばかりですし、この色はNote 7では人気急上昇で入手できなかったもの。とはいえ、すでにS7 edgeも所有していますし、ここは返金してもらうことにしました。
店員が記入した書類にサインをして、レジ係りが確認するのを待ちます。その間に店員さんと雑談。「Note 7はどうだった?」「このお金で何を買うの?」「次の機種が決まっていたらうちに来てね」などなど。
そして、レジから出されたお金を受け取って返品作業は完了。所要時間は10分ほど、身分証明書の提示なども不要でカンタンでした。
日本円で9万円近くの現金を持って外に出ると、ついつい気がゆるんでしまいます。なにせ、家電店店頭では各社の最新スマホが割り引き価格で販売中。しかも、この冬話題の新製品となる、ファーウェイの「Mate 9」も予約を受け付け中でした。
最後は携帯電話ビルの先達廣場に立ち寄り、なじみの店員と雑談。「Note 7を売っちゃったんだけど」「その代わりになる端末は、無いよね」といった具合で、代替に買おうと思える製品が見当たりません。
ギミック重視なら「Moto Z」にハッセルブラッド製カメラ搭載のMoto Modsの組み合わせが選択肢としてあがってきます。
大画面重視ならMate 9で決まりでしょう。でも、ペン入力が好きな筆者にとってはどちらも決め手に欠けています。今回の返金されたお金を元手に何を買うか、しばらく悩むことになりそうです。
なお、本体は無くなっても、せめてモックでもと思い、深センへ行ってNote 7の純正モックアップを買ってきました。
返品できなかったアクセサリー類は、このモックに取り付けてたまに楽しむことにしようかと思います。
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