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業界人の《ことば》から 第221回

iPhoneやTwitter登場の2007年は転換点、10年後の懸念は?

2016年11月17日 12時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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今回のことば

 「いま振り返ると、2007年はテクノロジーが一気に離陸した年。グーテンベルクが印刷機を発明して以来のすごい年だったのではないか」(ジャーナリストのトーマス・フリードマン氏)

 米IBMが2016年10月24日~27日(現地時間)の4日間、米ネバダ州ラスベガスのMandalay Bay HotelおよびT-Mobile Arenaにおいて「IBM World of Watson 2016」を開催した。

 そのWorld of Watsonの会期2日目には、ジャーナリストのトーマス・フリードマン氏が基調講演に登壇した。

 フリードマン氏は、ピューリッツァー賞を3度受賞。インターネットによって全世界がつながることで世の中が大きく変わることを示した「フラット化する世界(The World Is Flat)」の著者として知られている。

 基調講演では、2007年という年が、大きな転換点であったということに触れた。

 フリードマン氏は「2007年はiPhoneが登場した年である」と切り出したあと、続けて雪崩のごとく、2007年の出来事を次々とあげてみせた。

 「Twitterが登場したのが2007年。Hadoopが登場したのが2007年。Androidの登場も2007年。Airbnbが生まれたのも2007年、GoogleがYouTubeを買収したのが2007年。Change.orgが誕生したのも2007年。そして、Watsonの開発が始まったのも2007年である」

 さらに2007年にはメモリーあたりの単価が一気に下がり、ネットワークコストが下がり、帯域が拡大。無償で利用できるサービスも増加したという。そして、テクノロジーの進化によって、指一本で作業ができる範囲も一気に広がったという。

2008年の交差を機にメモリーあたりの単価は下がり続けている

 「いまから2007年を振り返ると、テクノロジーという進化では大きな転換点となり、まさにテクノロジーが一気に離陸した年となった。我々の生活は、ここを起点にして一気に変化した。グーテンベルクが印刷機を発明して以来のすごい年になったといえまいか」

 いまから約10年前の2007年をきっかけに変化が起き、流れが変わり、そこから戻らない世界が誕生したと位置づける。それがいまの時代につながっている。

 そして、「この中心にあるのがクラウド」だとする。

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