GT史上初の変則スケジュール
第3戦は無念のノーポイント
ついに2016シーズンの締めくくりとなる最後のレース、SUPER GT第3&8戦 ツインリンクもてぎが開催された。今年春に発生した平成28年熊本地震の影響で第3戦オートポリスが中止となったため、11月12日に第3戦の代替レース、11月13日に第8戦という変則的なスケジュールになったのも目玉。1日で予選と決勝を行なうため、タイムスケジュールも非常に慌ただしいものとなっていた。
通常、土曜日に練習走行と予選を行なうが、今回は金曜日に練習走行の時間が取られた。週末は晴れの予報だったにもかかわらず、金曜日は大雨。次の日は晴れの予報なので、レインタイヤで走ってもデータが取れないのであまり意味がない。様子を見ながらコースインしたが、路面状況が悪いため赤旗中断が続き、あまり走れないまま午前中の走行時間は終了した。午後から天候は回復していき、雨が止んだ。このことで、全車のペースが一気に上がったが、ミクAMGを駆る片岡選手は「1'50.121」を記録し、トップタイムで午後の練習走行を終えた。
12日土曜日は第3戦の代替イベント。この日の予選は片岡選手が担当することになったので、翌日の予選は谷口選手と決まった。今回の予選は一発勝負であり、両日同じドライバーを走らせることはできないのである。
予選は朝8時35分からといつもよりかなり早いスタート。雨は止んでいたものの路面は乾いておらず、ウェット宣言が出ていた。チームはすぐに乾くと予想してスリックタイヤを選択。しかし、気温が低いため路面が乾かず、路面温度も上がらなかったので、レインタイヤに履き替えて再びコースに戻ったが、思ったよりもタイヤが温まらず、タイムは「1'58.885」だったが、今季ワーストの19位で終わってしまった。
予選の結果を受けて、午後からの決勝レースは19番手スタート。ツインリンクもてぎは抜くポイントが少ないコースなので、正直、この順位から上位にいくのは厳しい。最初のステアリングを握るのは片岡選手。1周目から仕掛けて1台抜くも、3周目に5号車(マッハ車検 MC86)のアクシデントでセーフティーカーが導入され、さらに同タイミングで55号車(ARTA BMW M6 GT3)が大クラッシュ。序盤から荒れた展開になった。セーフティーカーは7周目に解除され、17周目に15位でまで上がって早めのピットイン。タイヤを4本交換し、ドライバーは谷口選手に交代して、再びコースイン。
アウトラップで22位まで落ち、28周目には18位まで上がってきていたが、タイヤのマッチングがまったく合わず、ペースが上がらない。このままでは何もできないまま終わってしまうと判断したチームはピットインを指示。再びタイヤを交換した。
このタイヤがドンピシャにハマったようで、谷口選手はベストタイムとファステストタイムを記録するなど、快走を続ける。とはいえ、一度20位以下まで落ちた順位から大きく上がることはできず、18位でチェッカーを受けた。ノーポイントに終わってしまったため、ここで今シーズンのチャンピオンシップは終了した。最終戦はライバルたちに一矢報いるためにも、今日の結果を活かして戦う。
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