このページの本文へ

機械学習アプリを手軽に開発できるPaaSも発表

どこからでもデータを展開・分析できる「HPE Vertica 8」

2016年10月05日 13時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 日本ヒューレット・パッカードは10月5日、データ分析プラットフォームの新版「HPE Vertica 8」、および豊富なAPIを用いて機械学習アプリを手軽に開発できるPaaS「HPE Haven OnDemand Combinations」を発表した。

 HPE Vertica 8は、膨大なデータから洞察を得るためのデータ分析プラットフォーム。特にオンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドの環境を問わず、どこにデータが保管されていたとしても、シームレスにデータにアクセスして分析できる点をアピールしている。

 HPE Vertica製品責任者のエイモン・オニール氏は「従来はデータサイエンティストがデータの一部分だけを使ってモデルの設計と調節を行なわなければならず、結果として、正確性が低下し、遅延も生じていた。Verticaのインデータベースを適用したアルゴリズムでは、Rベースの機械学習モデルをあらかじめ作り、Vertica上に直接展開できるため、高い精度で迅速に意思決定が可能」と話す。

エイモン・オニール氏

 それを端的に示すのが「マルチクラウド/OSS対応」という特徴だ。Verticaは、既存IaaS環境に製品ライセンスを持ち込んで利用する形態だが、その動作環境としてさまざまなIaaSをサポートする。また、そうしたさまざまなIaaS上に保管されているデータに直接アクセスして分析できる。現状、AWSとAzureに対応するが、今後も対応環境を拡充する方針で、「データ保管場所を問わないデータ分析」を実現する方針だ。

 さらにHadoop、Kafka、SparkなどのOSSとも連携。例えば、分析に弱いHadoopデータレイクに対して、データのコピーや移動を行うことなく、Verticaから安全にアクセスして分析できる。

 この拡張性の高さに加え、単一障害点のないクラスタ構成、完全自動化されたデータ保存・復旧の仕組みにより、管理・運用がシンプルな点や、列指向のアーキテクチャにより優れた性能を備えている点が強みとのこと。性能面については、列指向のアーキテクチャなので、クエリに対して欲しいデータのみ返ってくる。オラクルやテラデータで20分かかっていた分析が20秒に短縮されたと、そんなユーザーの声をよく聞く」とした。

 ライセンス費用は、840万円(税別)/TB。1TBまでなら無償で利用できる。

機械学習アプリを手軽に作れるクラウド開発環境

 併せて、「HPE Haven OnDemand Combinations」も発表した。クラウド上の開発環境でAPIを組み合わせて機械学習アプリを手軽に作れる。「IBM Bluemix」および「Watson API」などの対抗といえるものだ。

 特長は、あらかじめパッケージされたサービスの一覧と直感的なドラッグ&ドロップ型のGUIを備え、開発者は複数の機械学習APIを組み合わせ、そのコードを直接コピー&ペーストして、スピーディにモバイル向け・企業向けアプリを開発できる点。開発者自身で70以上のAPIを必要な数だけ組み合わせることも可能で、これを「コンビネーション」と呼んでいる。時には「コンビネーション」を新規作成し、時には再利用しながら、新しいサービスを短時間で開発、テスト、公開できるという。

開発者自身で70以上のAPIを必要な数だけ組み合わせられる

 β版の実績も踏まえれば、「開発者コミュニティも2万人を超え、APIの質・量で6カ月、競合の先を行っていると自負している」とHPE ビッグデータソリューション事業本部 マーケティング担当 バイスプレジデントのジェフ・ヴァイス氏。サービス基盤にMicrosoft Azureを採用しており、パフォーマンス、信頼性、セキュリティ、拡張性も保証されていると訴求した。

 ライセンスは開発者向けの無償版と有償版が用意され、2016年度第4四半期に提供される。

ジェフ・ヴァイス氏

■関連サイト

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    TECH

    訓練だとわかっていても「緊張で脇汗をかいた」 LINEヤフー、初のランサムウェア訓練からの学び

  2. 2位

    ITトピック

    若手が言わない“本音の退職理由”上位は/「データ停止は景気後退よりも企業の脅威」6割/クライアントに告げずAI活用するフリーランス、ほか

  3. 3位

    ビジネス・開発

    最悪のシナリオは「フィジカルAI」による基幹産業の衰退 日本の勝ち筋は、“同期技術”と“ドメイン知識”

  4. 4位

    Team Leaders

    ファイル名が命名規則に合っているかの自動チェック、Power Automateのフローで実現しよう

  5. 5位

    TECH

    “GPUなし”ノートPCで動くLLMで、ローカルAIエージェントを自作する

  6. 6位

    TECH

    糖尿病超早期を採血なしで検出、予防へ! 代謝や臓器のつながりに着目した予防法開発

  7. 7位

    ビジネス

    廃校がAIの心臓部に!? 地方の遊休施設を「AIデータセンター」に生まれ変わらせるハイレゾの挑戦がアツいぞ

  8. 8位

    データセンター

    液冷技術の最先端が集うイノベーションラボ「DRIL」、印西のデータセンターに現わる

  9. 9位

    TECH

    業界横断で“サイバー攻撃から供給網を死守” NTT・アサヒ・トライアルらが「流通ISAC」始動

  10. 10位

    Team Leaders

    バックオフィス業務もAIに“丸投げ” マネーフォワードが「Cowork」機能を2026年7月に投入へ

集計期間:
2026年04月08日~2026年04月14日
  • 角川アスキー総合研究所