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グループ9000名のSAPコンサルタントで日系企業No.1のSAP企業へ

日系企業のSAPグローバル展開を支援するNTTデータ GSLの戦略

2016年09月29日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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9月28日、SAP事業を展開するNTTデータ グローバルソリューションズ(NTTデータ GSL)は事業戦略説明会を開催した。設立から4年を経て、体制が整った同社の事業戦略について、代表取締役社長の大西俊介氏などが説明を行なった。

NTTデータ GSL代表取締役社長 大西俊介氏

NTTデータのSAP事業を統合したプロフェッショナル集団

 2012年に設立されたNTTデータ GSLは、NTTデータグループのSAP事業の中核企業として、グループ会社とともに日系企業のグローバル化を支援している。

 NTTデータグループは2008年のドイツのItelligenceを皮切りに数多くのM&Aを推進しており、グローバルで9000名を越えるSAPコンサルタントを擁する規模に拡大した。こうした陣容を元に、3500顧客で蓄積したナレッジと各国のローカル要件をもって、各地域のグループ会社とともにサービスを提供している。しかし、NTTデータグループの経営陣には、SAPのコンサルティングやSIは外資企業がメインで、日本でのSAP事業は遅れているという危機感があったという。

NTTデータ グループ全体でのSAPビジネスの現状

 この結果として、NTTデータグループ内のSAPの部隊を一部統合し、M&Aした企業とともに、日系企業のグローバル進出を支えていくNTTデータ GSLが設立されたという経緯がある。ERP事業がメインだったSAP自体も最近はクラウドシフトを急速に進めており、売り上げ・利益共に過去最高を更新している。NTTデータ GSLも設立から4年経ち、社員数約400名、売上高約100億円の企業として固まり、2018年に向けて社員数・売り上げを1.5倍に拡大し、日系企業に向けてNo.1のSAP専業企業を目指すという。

戦略からプラットフォームまでをカバーする統合型のSAP専業SI

 NTTデータ GSLは日系企業に親しみやすいパートナーでありながら、対応の難しい欧米展開の案件に強いというケイパビリティを大きな売りにする。また、ポートフォリオは「統合型」を目指しており、戦略立案からプラットフォームの運用までをカバーする。

 具体的には、NTTデータ共通となる方法論を元に、IT企画・プロセス改革・効率化支援などを含めた構築策定、グローバル・カンパニー・ITなどの標準化テンプレートを用いた導入、インフラからアプリケーション保守までの運用、導入後の活用を推進する改善までライフサイクル全般をサポートしている。

NTTデータ グローバルでのデリバリーモデル

 近年注力しているのは、SAP HANAとS/4 HANAの領域。SAP HANAはリリース当初からさまざまな研究・開発に取り組み、2013年には国内で初の「SAP HANAサポート認定」を受けた。また、従来のECCからS/4 HANAからの移行も積極的に推進し、ECCとS/4 HANAを比較した機能検証やアセスメントやPoC、導入・マイグレーションも実施している。

 こうした専業としての取り組みが功を奏し、NTTデータグループ全体で60社を超える企業にSAP HANAを提供してきた。また、「AWS Partner Networkコンサルティング」のパートナー認定を受けており、クラウド上でのサービス構築・運営にも対応するという。

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