Facebookが女性の起業家支援に取り組むようだ。
FacebookとInstagramは9月27日、「#起業女子」イベントを開催。数十名の女性起業家が集まった。
#起業女子はウェブサイトによると「女性の活躍が、経済を活性化する。Facebookは女性の起業家や事業家を応援すると同時に、その後に続こうとする人たちのためのリソースをご用意しました」とある。
またFacebook Japanの代表取締役を務める長谷川 晋氏は「中小企業は日本経済雇用の根幹である。だが女性の起業家は男性の半分以下」だとし、「人口減少や高齢化をむかえる日本において女性がエンパワーすることは非常に大切、真正面から取り組むために本プロジェクトを開始した」という。
長谷川氏は#起業女子の取り組みとして3点を挙げる。
1.パートナー企業とハンズオントレーニング
2.ツールやノウハウをハッシュタグのもとで起業家同士が情報交換
3.イベントでの助けあい
イベントにはFacebookのアジア太平洋地域 経済成長イニシアチブ責任者のクレア・ディーヴィー氏も登壇。女性のビジネスの可能性を阻害する要素として、ビジネスネットワークへのアクセスの欠如、リソースやトレーニングへのアクセスの欠如、女性が抱える社会的なバイアスの3点を挙げた。
クレア氏は「このような課題を解決するにあたってFacebookでは『shemeansbusiness(起業女子)』を立ち上げた」と話す。
さらに「Facebookは女性たちに対してオンライン・オフラインをとおしてトレーニングしていく」と語る。
プログラムの詳細については明らかにならなかったが、イベント終了後にネットワーキングパーティーも開催されたことから、今後も女性起業家同士で顔を合わせた情報交換の場やワークショップの場を提供していくのだろう。
またすでにグローバルでは世界12ヵ国でローンチされており、今後1年をかけて日本周辺の地域にも広げていくという。
広告プログラムが13もある
イベントは単なるローンチでは終わらなかった。
FacebookとInstagramが現在力を入れている広告ビジネスの活用法も紹介された。プレゼンの最初に提示されたのは、「時代の主流はモバイル」であるということ。若干いまさらな感はあるが、データとともにモバイルの普及が紹介されていく。
モバイル主流の中でFacebookとInstagramは、アプリによるパーソナルな発見とビジュアルによるインスピレーションを与えることができるという。
こうしたプレゼンを前提としてFacebook・Instagramをビジネス活用する2つのポイント「ビジネスの目的に沿った広告」「指を止めるクリエイティブ」を挙げた。
広告のプログラムが13もあることには驚いた。動画広告や写真を複数枚並べるカルーセルなど、広告クリエイティブにバリエーションがあるのは知っていたが、目的に合わせた広告が充実しているのはひとつのポイントといえる。
またクリエイティブもスマホで撮った写真や動画が使えるそう。起業したばかりで潤沢な広告予算がない場合でも、FacebookやInstagramを視野に入れられるだろうから大きな利点になる。
懸念があるとすれば動画広告の視聴時間を誤って集計していたことが発覚し、Facebookが謝罪した件だ。広告効果の信頼性が揺らいでしまったことは明らかで、それでも充実の広告プランと低予算で出稿できそうなメリットを取るか。女性起業家にとってもひとつの悩みになるかもしれない。