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業界人の《ことば》から 第211回

中国美的に譲渡した東芝「新たな白物家電の始まり」

2016年09月06日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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東芝ライフスタイル 代表取締役社長の石渡敏郎氏

長期的メリットは海外進出

 長期的なメリットとして石渡社長が掲げるのが、東芝ブランドによる海外進出だ。

 「アジア、中近東では、両社のブランドが存在することになるが、東芝とマイディアブランドが、激しく1位、2位を争っているエリアはない。東芝は、アジア、中近東においては歴史的に強いポジションがあり、ここは東芝ブランドが継続することになる。一方で、米国や欧州、インドなど、これまで東芝ブランドとして参入できていなかった市場にも参入していくことができると考えている。マイディアグループのリソースを活用することで、世界で有名な白物家電メーカーと互して市場展開できるようになり、東芝の白物家電がグローバルに展開していくチャンスを掴んだといえる」と語る。

 そして、同時にグローバル人材の育成も可能になるとの期待も寄せる。

新たな白物家電の始まり

 東芝の白物家電事業は、赤字のままマイディアグループにバトンが渡された。石渡社長は「2015年度には思い切った構造改革を実施しており、大幅な固定費削減を行なった。2016年度にはその刈り取りとともに、さらなるコストダウンへの取り組みも進めている。2017年度(2017年1月~12月)には、これらの成果が期待でき、黒字化させることができる。それには自信を持っている」と強い口調で語る。

 「これは東芝の新たな白物家電の始まりである」と石渡社長。新たな体制下で、今後、東芝のブランドの白物家電事業はどんな発展をみせるのか。これからの動きが楽しみだ。

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