今回衝動買いした「電波時計送信機能付き NTP対応時計」
セットアップはケーブル2本をつなぐだけ
さて、筆者が購入した「電波時計送信機能付き NTP対応時計」(型式P18-NTPLR 以降、NTP対応時計)は、昔、筆者が週末ごとに通った大阪日本橋に本拠のある「共立プロダクツ」のシステムハウス向けのソリューションプロダクトの一つだ。
“ソリューション”という言い訳を聞くと、基本的にはまったく信用しない筆者だが、今回のNTP対応時計は扱いも簡単で、安価で極めてよく考えられたシンプルなハードウェアだ。
ウェブで購入、配送されてきた製品は、シンプル過ぎる梱包材に包まれており、商品には、型番の最後に「新品」とあえて記述されていた。
カンと経験で直感的に、ここは信用できるな……なんて感じてしまう自分がすでにいってしまっている感じもする。
早速、パッケージを開いてみた。中から出てきたモノは、本体であるNTP対応時計、専用ACアダプター、商品の概要説明書、そしてちょっと心配になってくる「電波時計への時刻送信機能検査方法」というカラー印刷の紙、最後は中身が何なのかわからない真っ白いCD-ROMの5点だ。
NTP対応時計はイーサネットで自宅やオフィスのネット環境に接続することが大前提の商品ではあるが、実際の使用想定ユーザーの中にはパソコンからの設定は一切行なわず、NTP対応時計本体に用意された2つのボタンだけで、多機能デジタル腕時計の設定よろしく対処する使い方も考慮されているようだ。
このため、必ずしもパソコンが必要ではないが、パソコンがあったほうが各種設定は極めてイージーであることも事実だ。
NTP対応時計本体には、2本のケーブルを接続する。一つは本体を駆動するための給電を行なう専用ACアダプターケーブル。もう1本は、既存のルーターのRJ45ポートに有線接続するイーサネットケーブルだ。
NTP対応時計は、出荷時初期設定では公開されているSNTPサーバーである「pool.ntp.org」をネット経由で参照して、本体正面に用意された8桁の7セグメントディスプレーに現在時刻や世界標準時との時差設定などを表示する。
電源投入時はには7セグメントディスプレーには何も表示されていないが、特に問題がなければ、何秒か後には表示は自動的に現在の時刻表示に変化する。
今のところ筆者はNTP対応時計をテーブルの上に仰向けに仮置きしているが、壁面への貼り付け設置が推奨だ。背面には壁面への引っ掛けフックが2個用意され、説明書にネジ位置の詳細図面も用意されている。
パソコンやスマホのブラウザーから詳細設定を行なう
前述したように、同じネットワーク環境にあるパソコンからのコントロールではなく、NTP対応時計の表面にある2個の小さな黒いボタン(「INC/IP」と「MODE」)をデジタル腕時計のベゼル上のボタンのように、多少アクロバティックに操作することで、各種設定が可能な構造にもなっている。
手先の不器用な筆者は、設定の大半を同じネットワーク内のデスクトップPCとスマホの両方から行なった。
まず、NTP対応時計を操作するためには、NTP対応時計に対してルーターからDHCPで割り振られたIPアドレスを知る必要がある。
IPアドレスは状況によっては変わることがあるので、操作の前に、本体に用意された左側のボタンである「INC/IP」ボタンを押すことにより、現在、割り振られているIPアドレスを画面上に表示してくれる。
このIPアドレスを同じネットワーク内にあるパソコンやスマホのブラウザーで直接入力することによって、NTP対応時計を見ながら操作することが可能となる。
実際にNTP対応時計に接続して見たり設定できる項目は、「Overviw」と「Network configuration」、「Time configuration」の3つのブロックだ。
Overviewは名前の通り、この商品の概要や技術的スペックを閲覧可能。「Network configuration」や「Time configuration」の内容を見たり変更するにはadmin権限でログインすることになるが、初期パスワードは取説に記述されている。
「Network configuration」はNTP対応時計のMACアドレスやIPアドレスの詳細、NTPサーバーの指定などが記述されている。
そして最後の「Time configuration」は、国際標準時(グリニッジ)との差異や標準時に対応した電波時計用の電波をNTP対応時計が発信する時の電波の到達距離(最大10m)、送信周波数の選択(40kHz・60kHz)などを設定可能だ。
パソコンがなくても同じネットワークにWi-Fi接続しているスマホがあれば、そこからも同様の操作ができる。

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