日本マイクロソフトは、2月1日~3月25日までの約2ヵ月間に渡って、同社社員を対象にした「健康プログラム」をスタートした。
日本マイクロソフトでは、2011年2月に東京・品川に本社を移転して以降、過去2回にわたり健康プログラムを実施してきた経緯がある。
それまでの新宿本社時代には社員食堂がなかったが、品川本社では19階フロアに「One Microsoft Cafe」と呼ぶ社員食堂を設置。健康管理を意識したメニュー作りなどにも着手できる環境になったこともあり、「食」を絡ませた社員の健康プログラムを実施できるようになったことが背景にある。
「日本マイクロソフトでは、すべての社員が健康に働き続けるためにいくつかの仕組みを用意しており、健康プログラムはそのひとつに位置づけられる」と、日本マイクロソフトは説明する。
その内容は、業務の効率化による「超過勤務の削減」、保健師や産業医による「健康セミナーの実施」、月1回の無料マッサージを受けられる「ヘルスケアルームの設置」、匿名で受けられる「無料カウンセリングの実施」、常駐保健師による健康相談を受けられる「メディカルルームの設置」、そして、One Microsoft Cafeと連動したヘルシーメニューの提供、健康チェックを行なう「健康イベントの実施」などである。
例えば、超過勤務の削減への取り組みでは、人事本部から各役員に、部門内全社員の超過勤務時間数と年休取得状況のレポートを毎月送信。声掛けだけでなく、役員とマネージャー、社員が話し合いの場を持ち、業務の削減、業務の効率化などに取り組むことで、超過勤務の削減を推進しているという。
「健康イベントの実施」の一環 - メタボ該当者・予備軍が毎年減少
今回の健康プログラムは、健康チェックを行なう「健康イベントの実施」のひとつだ。
2012年5~6月まで実施された第1期健康プログラムでは、「食事と運動」をテーマに、One Microsoft Cafeで提供する「栄養士オススメ!メニュー」を最大40回食べることができた。また、活動記録ともなる「パスカード」の配布とともに、オムロンヘルスケアの活動量計「カロリスキャン」により、体重などを測定。そのデータをもとに、日本マイクロソフトの保健師が保健指導を行なうというものだった。
また、第2期となった2013年5~6月の健康プログラムでは、「食事と特定保健用食品」をテーマに、参加者が「パスカード」を購入すると、通常680円の「栄養士オススメ!メニュー」を530円で食べられた。血糖値や中性脂肪の上昇を穏やかにするサプリメントの提供、食育や健康をテーマにした従業員向けセミナー開催といった活動も行ない通じながら、参加しやすく、継続しやすいものにしたという。
ちなみに、第1期の健康プログラムでは、73人が参加し、約2ヵ月間のプログラム終了時には、参加者の体重が平均2kg減少。なかには、体重が8kg減った参加者もいたという。
2011年には、メタボリックシンドローム該当者と予備軍は、合計で全社員の2割を超えていたが、2013年度以降は2割を切っているそうだ。
同社社員の平均年齢は、2013年に初めて40歳代に突入。現在の平均年齢は40.5歳だという。平均年齢が毎年上昇しているのに対して、メタボリックシンドローム該当者および予備軍が減少しているのは、こうした取り組みの成果だといってもいいだろう。
「食事と記録」をテーマに「スマメシ」を提供
第3期となる今回の健康プログラムでは、「食事と記録」をテーマに、今年度からOne Microsoft Cafeを運営するグリーンハウスが「スマメシ」を提供。パスカード購入者は、500キロカロリー台で塩分控えめな定食を130円引きの650円で食べられる。また午前8時30分~午前10時の時間帯に限定して、日本ケロッグのシリアルを無料で食べることも可能。
さらに、体組成測定、血圧測定、簡易血液検査、保健師アドバイスなどを実施。栄養士がサポートするダイエットサイト「あすけん」を利用して、栄養士からの生活改善アドバイスも受けることができる。
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