静音性をチェック
低負荷では静かだが、高負荷では旧クーラーと変わらず
次に静音性を見てみよう。これもOCCT 4.4.1を使用している。ファン回転数の上昇もあるので、検証時間を20分に拡張した。またユーザーによっては、まな板運用もしくは、PCケースの側面パネルオープンで使用する可能性もあるので、騒音が気になる可能性があるかもしれないとして、パネルのオンオフの両方を計測している。使用した計測機器はFUSO「SD-2200」だ。
0~5分付近、つまり低負荷に近い環境下では、Wraith Coolerは静かだが、最終的には旧リテールよりも騒音値は高くなった。
逆に旧リテールクーラーは、5分経過時点ですでに全力運転に近い状態にあり、静音性能だけでなく冷却性能差もわかる結果だといえる。また上記の傾向は側板パネルをオフにした状態でも同様だった。
順調に進化したリテールクーラー
Wraith Cooler
以上のように、冷却性能の上昇だけでなく、アイドル時~中負荷時の静音性の向上と、新型であるWraith Coolerは堅実な進化がわかるデータを採取できた。
これからAMD FX 8370で組むという人もいると思うのだが、それよりも次期CPU“Zen”にもWraith Coolerが採用される可能性は極めて高い。 ガッツリ使えそうなリテールクーラーを用意して、Zenにスタンバイしているという姿勢と判断してもよさそうだ。来年のいまごろまでにZenの発売お願いします。
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