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今年のNAMMショーはおもしろいぞ!

まさかパ○○? Appleがリリースした音楽アプリがスゴイ!

2016年01月29日 13時00分更新

文● 四本淑三

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バーチャルドラマーが9人いる「GarageBand 2.1」

 AppleはNAMMショーのタイミングで、iOS版のGarageBandも2.1へとバージョンアップ。これはもうはっきりとAbleton様にケンカを売っています。OSやハードの最新のフィーチャーにいち早く対応する安価なアプリとして、あちこちのベンダーから迷惑がられているわけですが、これだけわかりやすくパ……いや、よく似ているなんてすごい。iOS 9.1以降対応で、600円です。

 今回のGarageBandには、Ableton「LIVE」のセッションビューみたいな「Live Loops」という新機能が付きました。ループを並べてパターンを作り、それをリアルタイムで切り替えながら曲として構成していくというモードですが、XYパッドを使ってフィルターを掛けたり、スクラッチできたりするDJ機能も含めてモロにクリソツなんですよ。どうなのこれ。

 この機能を付けたためか、最初からオーディオループ音源もたくさん付いてくるので、アプリサイズは堂々の1.09GB。「ついでに入れとくか」くらいの軽い気持ちで使うアプリではなくなっています。

 付加された機能としては、デスクトップ版GarageBandでおなじみ「バーチャルドラマー」が、iOS版にもやってきました。曲に合わせて勝手にパターンを刻み、フィルインまで入れてくれる頼もしい機能で、ドラマーはEDM、ダブステップなど、プレイスタイルの違う9人から選べます。いずれ「そこハネる感じで」「ここはツッコミ気味で入ってね」のような自然言語での受け付けてもらえるようになるのでしょうか。

バーチャルドラマーの一人「LOGAN」。「過去の偉大なドラマーに影響を受けています。レトロな響きのドラムで、力強いロックビートを刻みます」ということです

 

 マンマシンインターフェースで進化した部分は、iPad Pro、iPhone 6s / 6s Plusの「3D Touch」に対応したことです。キーボードの入力時にアフタータッチも効くようになりました。と言っても私、3D Touchに対応するiOS機器を持っていませんので、確認しておりません。申し訳ない。

 アプリ間の連携で言えば、iOS 9の新機能であるAU(Audio Units Extensions)に対応し、サードパーティー製のソフトウェア音源やエフェクトが使えるようになっています。と言っても現在この機能に対応しているのは、 Oberheim SEMをシミュレートしたArturiaの「iSEM」だけ。

 iOSでアプリ間を接続・連携する手段としては、ほかにAudioBus、Inter-App Audioがあるわけですが、AUの利点としては、ホストアプリであるGarageBandから、音源側のプリセットやパラメーターを操作できる点でしょう。アプリ画面を切り替えずにパラメーターがエディットできるほか、iSEMアプリ単体にはない「マイナーペンタトニック」「メジャーペンタトニック」など、GarageBand側で持っているスケールも使えます。起動時に若干時間がかかることを除けば、動作が軽く感じられるのもいいところ。

 このようにiOSにも、徐々に本格的なDAWとして使える機能が整ってきているようです。あとはデスクトップ版のAUプラグインのように、多くのアプリが選べるようになると良いのですが。

 ただ、本格的に使うには、物理的インターフェースがLightningコネクターに限られるのが問題です。MIDIキーボードやコントローラーを接続するには、USBに変換するアダプターを介する必要があり、見た目も応急処置っぽくてイマイチ。だったらワイヤレスで簡単に接続すればいいじゃないということで、各社からBluetooth MIDIに対応するコントローラーが出揃いました。それはまた次回に。



著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ

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