シスコのIoTビジネスが狙うのは製造業/スマートシティ/スポーツ&エンタテインメント
シスコが産業ロボットのファナックと協業、IoTで“停止ゼロ工場”へ
2016年01月22日 06時00分更新
「IoTはそろそろ本番稼働のフェーズ」他社に先駆ける実績をアピール
IoT/IoE(Internet of Everything)ビジネスにおいて、シスコが特に注力しているのは「製造業」「スマートシティ」「スポーツ&エンターテインメント」の3領域だ。鈴木氏は、他のITベンダーと比べてシスコはIoTで先行しており、国内でもすでに本番稼働している事例を多く持つ実績をアピールした。
「IoTの世界も、そろそろ『勉強』のフェーズは終わって、本番で使いましょうという所にそろそろ入ってきている。シスコはそこにフォーカスして活動している」(鈴木氏)
具体的な実績として、製造業ではヤマザキマザックや富士通との取り組み、スマートシティでは京都府との包括契約、スポーツ&エンターテインメントでは某国際スポーツ競技会における競技場内への映像配信サービスを挙げた。
さらに鈴木氏は、シスコがIoT分野での戦略的な投資も行っていると説明した。説明会には、シスコが出資して新たなエコパートナーとなったIoT BaaS(Backend-as-a-Service)ベンダーのKii(キー)から共同設立者兼会長の荒井真成氏が出席し、IoTアプリケーションのサーバー側開発を簡素化、迅速化する「Kii Cloud」を紹介した。
まとめとして鈴木氏は、シスコではIoT分野でのインフラ製品(インダストリーネットワーク製品など)の拡充はもちろんのこと、“IoT市場を作る”ための投資も引き続き行っていくほか、製造業IoT分野の標準化活動でもリーダーシップを取っていきたいと語った。
「IoTは、これまでつながっていなかったモノをIPネットワークにつないでいく。シスコは『つなげる』ことのプロフェッショナルであり、色々なモノをつなげ、効率よく安全にデータを集めることを得意としている。そして実績もある。これがシスコの強みだ」(鈴木氏)