「ただのアイドルゲーマーだったらやりません。今回生み出したいと思ったのは、(e-sportsの)アイドルアスリートではなくアスリートアイドルです」
そう宣言したのは、e-sports SQUARE 店長の山田 亮輔氏。そんな強い思いがこもったアイドル「Sun Fairies」が、1月15日にe-sports SQUARE AKIHABARAで誕生した。
Sun Fairiesは、アイドル・タレントのマネージメント事業を手掛けるケースエンターテイメントと、e-sports SQUAREの共同プロジェクトによる、日本初のe-sports アイドル。目標は「e-sportsと、歌と、踊りで、世界に熱狂と感動を生み出す」ことで、アイドル業界とe-sports業界両方を盛り上げていくことを目的としている。
メンバーは、桜木 みずもさん、佐々木 ささみさん、赤羽 結衣さん、ももみや あずささん、水藤 れいかさんの5人。プレーするゲームは「League of Legends」(以下、LoL)で、全員、結成してから初めてプレーしたという。
開催された発表会では、メンバー5人と、プロダクトマネージャーの内村 レイ氏、e-sports SQUARE 店長の本田氏、LoLの監督を務める土井“yunn”優希氏が登壇。桜木さんは、「無事この日を迎えられてうれしいです。とても楽しみにしていました」、佐々木さんは「練習の成果が発揮できるようがんばります」、赤羽さんは「今日行われるデモンストレーションマッチで成果をみせられればと思います」ももみやさんは「一生懸命練習してきたのでがんばりたい」、水藤さんは「成果をみせられれば」とそれぞれ挨拶した。
メンバーの挨拶を聞いていて感じたのは、だれもアイドルとしてではなく、ゲームについてコメントしていることだった。それもそのはずで、Sun Fairiesはどんなにアイドル力が高くても、e-sportsでの活動をおろそかにする場合は冷遇されるという、e-sports>アイドルという特徴があるのだ。LoLであまりにも練習不足と判断された場合、給料が下がることもあるとし、最悪クビ、メンバー入れ替えを実施するかもしれないというのだ。
今後の予定としては、LoLの大会への参加のほか、アイドル活動としてのライブや公演、Twitch.TVでの配信(2月中旬からを予定)など。12月には、韓国もしくは中国のゲーミングチームと国際親善試合ができないか調整中で、いずれは中国や韓国の女性チームが参加する大会での優勝を視野にいれて活動していくという。
LoLのエキシヴィジョンマッチを開催!
ゲストチームのガチプレーにてこずるSun Fairies
発表会では、LoLのエキシヴィジョンマッチを開催。Sun Fairies対ゲストチームの戦いで、Sun Fairiesにとって初陣となった。
エキシヴィジョンマッチでは、ガチプレーを見せつけたゲストチームの前に、Sun Fairiesは必死に追いつこうとするが、終始ゲストチームがリードするかたちで終幕。初陣は絶対勝ちたいと言っていたメンバーだけに、終了後はかなり悔しそうな様子だった。
その後デビュー曲「Ugly tHe WorLd/Sun Fairies」のお披露目があった。最後の挨拶では、「経験不足がでてしまい、練習をもっとしようと思いました」「反省点の多いイベントになってしまいましたが、今後の改善点になると思います」「メンタル的にもダンスも歌もゲームもレベルアップしていきたいです」と皆笑顔で対応しつつ、悔しさが隠せない表情をしており、涙目のメンバーもいた。なんだかLoLの本気度が伝わる挨拶だった。
様々な売れっ子アイドルが生まれる秋葉原で、新たなアイドルが誕生した。筆者もなんどかe-sportsの大会を見てきたが、いつもプロの世界の戦いは生半可なレベルではないと感じさせられる。客を魅了するチームワークやスーパープレーの数々を見ていると、相当練習したんだろうな……感動すらする時もある。その中にアイドル活動をしつつ食い込んでいくというのは、とてつもなく大変なことだろうと思う。Sun Fairiesがe-sportsの世界でどんな活躍をみせるのか、興味があるかたはぜひ期待して応援してほしい。
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