荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第432回

実は相性バッチリ！　猫と自転車がいる風景を撮る

スポークの間から驚いた顔の猫が

　道路の向こうにいる猫を撮ろうとしゃがんだら、無慈悲な自転車が私と猫の間を引き裂いてくれるというシーンもありがたい。

　こんな絵が撮れるからだ。

駐車場から出ようとしたら自転車が来てびっくりした瞬間を狙ってみた。ほどよく自転車ブレれててスポークの向こうにいる猫がよく見えるのがミソ。まあ、そこまで深く考えて撮ったわけではないのだが（2012年7月 オリンパス OM-D E-M5）

　自転車が来るのが見えたのでタイミングを推し測って撮ったのがこちら。猫の身体がちょうどタイヤの中に収まり、スポークがブレて存在を弱めてる分、向こう側にいる猫の顔がしっかり撮れてる。

　猫が「急に自転車が来たから」って顔をしてるのがまたよし。

　最後に、自転車といえばこのネタも忘れちゃいけないよね、ってことで2枚。

　ひとつはサドルに乗っちゃった猫。

　我々が猫を撮ってたら、自転車に乗った奥さまが「猫がいる」ってんでそこに止めて、猫と遊んでたら、別の猫がちゃっかりサドルに乗っちゃったという図。狭いサドルに器用に乗っかっております。

自転車のサドルにときどき猫が飛び乗ってるのを見るよね。曇天下の逆光だったのでちょっと写りは良くないけど勘弁（2015年10月 パナソニック LUMIX DMC-FZ300）

　もうひとつは自転車のカゴに入っている子猫。鉄板ネタですな。

自分で入り込んだんだと思う。後輪の荷台に無造作に取りつけられたカゴに子猫がちょこんと乗ってたのだ。にしても、ふわっとしていい感じの猫でした（2011年8月 パナソニック LUMIX DMC-G3）

　自転車と猫。自転車で移動してると、ときどきカゴに飛び乗られたり、ペダルに頬をスリスリされたりと興味を持たれることもあって、それはそれで楽しいわけで、けっこう相性がいいのである。

筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい！』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』（ソフトバンク新書）、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』（玄光社MOOK）。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/