毎週、新製品が登場するアキバのPCパーツショップ。そんなPCパーツの売れ筋ランキングと、日々パーツに接しているPCパーツショップ店員が自信を持ってオススメする旬なパーツを掲載する本コーナー。
売れ筋ランキングは、CPU、メモリー、マザーボード、 HDD/SSD、ビデオカードといった主幹パーツからケースファンといった小物まで、旬なパーツを隔週で掲載していく。
大きな動きのない2.5インチSSD市場
SamsungのM.2 SSD「SM951」シリーズのNVMe版256GB(MZVPV256HDGL-00000)と512GB(MZVPV512HDGL-00000)が発売された。待っていた人が多く、売れ行き絶好調になっている。
2.5インチSSDではCrucialブランドの低価格SSD「BX100」の後継となる「BX200」など、新製品が登場している。ただ、2.5インチSSDは最廉価帯の製品でも、SATA3接続の上限となるシーケンシャルリード550MB/s前後に達しており、新モデルといっても、あまり目新しさはない。
とはいえ、手軽に旧型PCやノートPCに搭載できる扱いやすさや、容量に余裕のある250GBクラスでも1万円前半で購入できる抜群のコストパフォーマンスで、まだまだ第一線といえる。
今回はそんなSSDの売れ筋をチェックすることにした。ランキングデータは「ソフマップ」にお願いし、1ヵ月間で集計してもらった。
ちなみに、人気となっているシーケンシャルリード2000MB/s、シーケンシャルライト1550MB/sの高パフォーマンスを発揮する「SM951」だが、今後は品切れになるかもという話も某古株ショップ店員から出ている。
どうやら先日、Samsungの役員が来日した際に、秋葉原のパーツショップを視察。本来単体での流通を想定していない組み込み用途向けの「SM951」が流通しているのを知ってしまったというウワサが要因。それが本当ならショップに出荷している代理店に対して、締め付けが行なわれる可能性もあるという。
PCI Express3.0x4、NVMeに対応した初のコンシューマー向けM.2 SSDのSamsung「SSD 950 PRO」が、すでに海外で販売スタートしているので、「SM951」の流通がストップしても困らないところだが、日本での販売時期のアナウンスは国内正規代理店からいまだに出ていない。
また、「SSD 950 PRO」の256GBモデルは、シーケンシャルライトや4Kランダムリードの公称スペックが「SM951」を下回っている点も見逃せない。ウワサとは言え、「SM951」が品切れになる可能性はゼロではないので、早めに「SM951」を購入しておくのが得策かも。
高いネームバリューで東芝SSD採用モデルがトップに
NAS向けHDD 集計期間 10月1日~11月1日 ソフマップ | ||
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順位 | 製品名 | 実売価格 |
1位 | CFD販売「CSSD-S6T256NHG6Q」(S6TNHG6Qシリーズ) (2.5インチ、256GB、SATA3) |
1万3824円 |
2位 | Crucial「CT250BX100SSD1」(BX100シリーズ) (2.5インチ、250GB、SATA3) |
1万2528円 |
3位 | ADATA「ASP550SS3240GMC」(Premier SP550シリーズ) (2.5インチ、240GB、SATA3) |
1万1642円 |
4位 | SanDisk「SDSSDHII480GJ25」(SSD Ultra Ⅱシリーズ) (2.5インチ、480GB、SATA3) |
1万9418円 |
5位 | Apacer「AP240GAST680SJP」(Thunderbird AST680Sシリーズ) (2.5インチ、240GB、SATA3) |
9698円 |
6位 | Samsung「MZ75E250BIT」(SSD 850 EVOシリーズ) (2.5インチ、250GB、SATA3) |
1万1318円 |
7位 | CFD販売「CSSD-S6T128NHG6Q」(S6TNHG6Qシリーズ) (2.5インチ、128GB、SATA3) |
9374円 |
8位 | SanDisk「SDSSDA120GJ25」(SSD PLUSシリーズ) (2.5インチ、120GB、SATA3) |
5972円 |
9位 | Intel「SSDSC2BW240H6R5」(SSD 530シリーズ) (2.5インチ、240GB、SATA3) |
1万6178円 |
10位 | CFD販売「CSSD-S6T512NHG6Q」(S6TNHG6Qシリーズ) (2.5インチ、512GB、SATA3) |
3万24円 |
※価格は11月6日時点でのソフマップ平均販売価格。各店頭ならびに通販での価格、在庫を保証するものではありません。
トップは東芝製SSD「HG6」を採用した定番SSDのひとつであるCFD販売の「CSSD-S6T256NHG6Q」だ。発売から1年半近く経っており、価格もこなれているのが魅力のシリーズだ。
「はじめてSSDを購入するという人も多いので、誰でも知っている東芝製というのはやっぱり大きいですね。価格はTLCタイプのNANDフラッシュを採用した製品のほうが安価ですが、どれが良いか聞かれた際は、TLCタイプのメリット、デメリットを説明しています」
「とくに頻繁にキャッシュへの書き込みが発生するウェブ動画を視聴する人にMLCタイプをオススメすると、価格差が2000円程度になる『S6TNHG6Q』や『BX100』を選ばれますね」
「あと、“このPCをSSD化したい”と相談される方にオススメしやすいのが、Samsungですね。土日祝日も対応してもらえる電話サポートや3.5インチベイ取り付けマウンター、データー移行に便利なSATA→USB変換ケーブルなどがセットになっている『Samsung SSD プレミアムサポートパッケージ』があるのが魅力です」とのこと。
(→次ページヘ続く 「ショップに聞いた今週のオススメパーツ」)