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カシオ最強すぎる腕時計「G-SHOCKマッドマスター」

2015年11月06日 11時30分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita) 編集● 飯島恵里子

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オーバースペックすぎるくらいでちょうどいい

──そういう試験って時計業界標準規格でやるものなんですか?

いや、「カシオ基準」の試験が多いですね。

──あ、やっぱり。

普通なら工業規格など時計業界で決めているものも多いです。「防水何メートルならこれくらいのテストをしましょう」と。でもうちの場合それは最低限のレベルです。

──そこから独自基準で腕時計をいじめ倒す。

そうですね、何せ時計業界の規格に当てはまらない商品が多いので。たとえば耐遠心重力の15Gというのも航空業界の規格から持ってきたもの。耐振動なら自動車やバイクのメーターに使われてる規格から。そういう専用部品に使われているくらいの規格をクリアすれば大丈夫だろうと。

──確認しますけどこれ腕時計ですよね。

そのくらいでないと説得力がないじゃないですか。G-SHOCKはオーバースペックすぎるくらいでいい。それくらいやらないと、ほかと差別化できないです。

──ほかの性能を聞くのが恐ろしくなってきましたけど。

たとえば耐振動なら、ドリルのような重機。「アルファゲル」という緩衝材を入れてあげることで20Gに耐えられるようにしました。

──20Gってどのくらいの振動(加速度)なんですか?

バイクなんかに乗っていて振動がかかるとしてもせいぜい2Gとか4G程度なので、もしみなさんの周りに20Gかかるものがあったらそれは確実に壊れてます。

──それで6局受信の電波ソーラーってもうどうなってるんだという感じです。

振幅の大きいところから小さいところまで変化させながらテストしています。ネジが緩んだりしないように。ケースから伝わる振動をワッシャーで滑らせて、ネジの頭に伝わらないような構造にしたり。あとはサファイアガラスですね。

──サファイアガラスも性能のために使ったんですか。

泥とか石って、どんな鉱物や成分が入っているかわからないじゃないですか。特にガラス面(風防)が大きくなってくると泥が当たりやすくなるので、傷つきづらさを考慮してサファイアガラスを使っています。厚みも衝撃に耐えるため2.2mmくらいの厚みがあります。サファイアで2.2mmは結構厚いですね。

──絶対に普段使いでは不要なレベルですけどね。

でもやっぱり一番の魅力はデザインですよね。スペックにしてもそうですが「いかにG-SHOCKらしいか」にこだわりました。フロントボタンは男心をくすぐるチェッカリング、触れたら削れてしまいそうな感じ。4つのビス、六角レンジのネジは思わず外したくなりますよね。ほかにもベルトに装甲車みたいな雰囲気があったりして。

──装甲車……。

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