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未来的なメールの使い方を創造する

Inboxを開発したグーグルの中の人にいろいろと聞いてみた

2015年10月16日 19時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●飯島恵里子/ASCII.jp

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GmailチームでInboxも開発しているグーグルの中の人、シニアプロダクトマネージャーでInbox プロダクトリードである、シャリーニ・アガーワルさん。マウンテンビューと東京をウェブカメラ経由でお話を伺った

 2014年にグーグルから登場した、Gmailの新しいクライアントアプリ「Inbox」。最初は招待制だったが、現在は誰でも利用できるようになっている。Gmailの送受信に加えて、必要なアイテムをストレスなく見つけられるように、様々な機能が搭載されているのが特徴。今回は、Inboxを開発したグーグルの中の人にお話を聞くことができたので、いろいろと質問してみた。

メールの運用環境の変化をきっかけにInboxの開発が始まった

 Inboxというメールアプリの名前だけは知っている、という人は多いのではないだろうか。2014年10月22日に公開されたグーグル謹製のメールアプリだ。Gmailとはまったく異なるUIを採用し、リマインダーやスヌーズなど、新たな機能も搭載されている。基本的な使い方は「神アプリの説明書 — 第66回 招待なしで使えるようになった「Inbox by Gmail」を徹底解説」で紹介しているので参考にしてほしい。

 今回、GmailチームでInboxも開発しているグーグルの中の人、シニアプロダクトマネージャー、Inbox プロダクトリードである、シャリーニ・アガーワルさんにお話を伺うことができた。そこで、Inboxの魅力や使いこなし方、素朴な疑問を聞いてきたので、紹介しよう。

 シャリーニさんは、3年前の開発段階からInboxのプロダクトリードを務めている。Inboxのコンセプトが誕生して現在までずっと携わっているので、Inboxのすべてを知っている人と言っていいだろう。

 3年以上前、Inboxを手掛けるにあたり開発陣が注目したのは、ユーザーの生活環境が変化しているという点だった。それに合わせ、メールの管理についてもいろいろな問題が発生しているということに着目した。

「受信したメールを読む」というより「どう効率よく対処するか」が、モバイル端末からメールにアクセスする現在のライフスタイルに求められる

 とにかく送受信されるメールの量が増大しており、同時にメールの種類も変化している。さらに、デスクトップパソコンの1つのクライアントアプリからメールを利用するだけではなく、現在はスマートフォンやタブレット端末、ノートパソコン、それにもちろんデスクトップパソコンを使っている。また、モバイルファーストが叫ばれている世界において、今までとは違った形でメールを使うようになってきたという点にも注目した。

 従来のメールクライアントでは、このような多様性のある状況やモバイルファーストといった現状に対応できず、ユーザーはメールの整理やトラッキングに大きな時間を割かなければいけなくなっていた。これは、ユーザーにとってはストレスになる。Inbox開発チームは、これらの問題を解決し、人々がメールをコントロールできるようにしたいと考えたのだ。モバイルファースト、そして人々の生活をどのようにサポートできるか、ということを意識して、Gmailを改良するのではなくゼロから開発することを選択した。

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