10月3日、秋葉原 e-sports SQUAREにて行なわれた、PC・スマホ向けカードゲーム『Hearthstone(ハースストーン)』の日本向けサービスも発表されたBlizzard Entertainment(ブリザード・エンターテイメント)主催のイベントの模様をレポート。
当日は、Hearthstoneファンが招待され、その場で対戦する様子も見られた。会場の秋葉原 e-sports SQUAREは、PCが常設されているので何も持ち込まなくても遊べるが、Hearthstoneはモバイル向けにもリリースされているので、持ち込んでいるユーザーも多いようだ。
開発者自ら日本語化を発表!
Blizzardの中の人が日本で何かを言う、というだけで涙モノだ。
Hearthstoneエグゼクティブプロデューサー・開発者、Hamilton Chu氏が登壇。アジア 太平洋予選『Asia-Pacific Championship』に参加しているKno選手、そして日本代表となるKno選手『Japan Sub-Regional Tournament Final』で惜しくも準優勝だったMyrzaki選手にも触れ、たくさんの日本人がプレイしていることに感謝していた。母国語では無いのにも関わらず、プレイヤー人口が多いのも珍しいようだ。もちろん、ゲームシステム的にローカライズしやすいという面もあるだろうが、ビジネス面でも日本での盛り上がりも見過ごせなかったのかもしれない。
そして、既報通りChu氏よりHearthstone日本向けサービスが発表された。リリースは10月下旬を予定しているとのこと。
テキスト要素だけでなく、ボイスも日本人声優が収録しているがうれしい。稲田徹、浅野まゆみ、玄田哲章、田中敦子、落合弘治など有名声優が参加しており、ローカライズの本気度が伺える。
Hearthstoneのナビゲーターともいえる”リーンキーパー”の声を担当した、落合弘治氏が登場。「英語版のセリフの波形を見ながら合わせるのが難しかった。とくに名前を呼ぶときに、イントネーションが違うのが困った」とのこと。開場では、ゲーム開始時の声、『暖炉のそばの席へどうぞ』というセリフも生で聞かせてくれた。
日本語ローカライズのデキは?
すでに英語で遊んでいるプレイヤーにとっては、どのようにローカライズされているのかが気になるだろう。テキスト翻訳だが、直訳しただけではなく日本人向けに微調整しているように感じた。個人的には、例えば“Battlecry”が“雄叫び“といったように、そもそも日本語でも英語でも効果が直感的にわかりにくいものもあった。それならば、ゲームの雰囲気重視で“バトルクライ”とカタカナ翻訳でも良かったのでは?と思うものもある。
以下の表は、会場の試遊機で確認できた、カードの特殊効果の日本語版をまとめたものだ。見落としがあるかもしれないこと、さらにまだローカライズも最終段階ではないため、今後変わる可能性があることはご了承いただきたい。
日本語版と英語版の違い | |
---|---|
雄叫び | Battlecry:場に出すと効果が発動 |
突撃 | Charge:場に出すと同時に攻撃できる |
選択 | Choose One:発動する効果を選択する |
コンボ | Combo:連続してカードを出したときに発動 |
断末魔 | Deathrattle:死んだときに発動する |
聖なる盾 | Divine Shield:攻撃を1度だけ無効化する |
激怒 | Enrage:ダメージを受けると発動 |
凍結 | Freeze:1ターン攻撃できなくなる |
オーバーロード | Overload(1):次のターン、括弧内の数だけマナが消費された状態になる |
秘策 | Secret:一定の条件で発動する相手には見えない魔法 |
沈黙 | Silence:ミニオンに付与された能力などを打ち消す |
隠れ身 | Stealth:ステルス状態だと攻撃対象にならない(自分から攻撃すると解除) |
呪文ダメージ+1 | Spell Damage+1:使用するスペルカードのダメージに数字だけプラスする |
召喚 | Summon:ミニオンを召喚 |
挑発 | Taunt:強制的にそのミニオンが攻撃されるようになる |
変化 | Transform:ミニオンを別のミニオンに変化させる |
疾風 | Windfury:1ターンに2回攻撃 |
ちなみに試遊機のスマホ・タブレットは、試遊機もサムスン製。会場には『Samsung Galaxy S6』のモック展示もあったが、サムスンはHearthstoneについてBlizzardと協業しており、購入者はオリジナルカードバックを入手できるといった特典がある。ワールドワイドでの施策とのことだが、日本での購入者にも適用されるのかは不明だ。(10/05追記:日本でも同様の特典を入手できることを確認)
いつでもどこでも遊べる。だから世界に挑戦できる
日本から『Asia-Pacific Championship』に出場したKno選手を、実況解説付きで来場者と観戦するコーナーも。惜しくも準優勝だったが、11月開催の『BlizzCon』で行なわれる、WORLD CHAMPIONSHIPへ参加することになった。住む国に関係なく遊べるゲームだからこそ、日本人も十分世界で戦えるチャンスがあることを見せてくれた。
日本語化によって、プレイヤーも増えるはず。なにより、昔からBlizzardのゲームを遊んできた人にとっては、しっかり日本市場を見ていることに感動を覚えるイベントだった。
日本語版のYouTube動画も続々公開中
Hearthstone自体のイメージ動画のほかに、課金でアンロックできる拡張パックの4本のイメージ動画など、日本語版のボイスが視聴可能だ。
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