ストリーミング視聴端末シェア早わかり
アップルは新型Apple TVでChromecastとFire TVの急追をかわす!?
2015年09月21日 09時00分更新
2014年の販売台数トップはRoku、Apple TVは4位
米調査会社Parks Associatesによると、米国における過去2年間のストリーミング視聴端末の販売台数は、多いほうから次のようになっている。2012年は、Roku、Apple、ソニー、NETGEAR、2Wire。2013年は、Roku、Apple、ソニー、NETGEAR、D-Linkだ。
最新の発表データを見ると、2014年には大きな変化があった。Rokuが34%でトップなのは変わらないが、次いでGoogleのChromecastが23%で2位に浮上。AmazonのFire TVが16%で3位となり、Apple TVは13%と4位に落ちていたのだ。
なお、5位はソニーだった。また、上位4社で2014年のストリーミング視聴端末市場の86%を占める。
Apple TVは2015年3月のティム・クックCEOの発言によると、発売開始以来2500万台売れており、これはストリーミング視聴端末のなかで累計では最多となる。
一方、Rokuは2014年に累計1000万台売れたことを公表している。Chromecast、Fire TVなどの販売台数は明らかにされていない。
さて、上記の通り近年のデータを確認したところ、2014年にはChromecastとFire TVが販売台数でApple TVを抜き去っていた。Apple TVはこれまでの累計販売台数がシェアの高さにつながっているが、このままでは順位が入れ替わる可能性も考えられるというわけだ。新Apple TVによる攻勢が気になるところだ。
日本でもChromecastのスタートダッシュは成功
日本ではどうなっているのだろうか。BCNランキングによると、映像に関する様々な製品を集計対象とするカテゴリ「映像関連ボード(映像関連機器)」において、Chromecastは販売台数シェアで2014年5月に56.2%、同6月に65.3%を占め、圧倒的トップとなった。
対するApple TVは、2014年6月時点で3.9%に留まっている。Chromecastは販売開始直後、Apple TVは販売開始後2年経っていたというハンデはあるが、大きな差がついている。
米国でも日本でも、販売が一巡して動きが落ち着いていたApple TV。新型の登場でシェアを伸ばすことができるかどうかに注目したい。Amazonも、Apple TV発売に先駆けて新型Fire TVを発売するという。ストリーミング視聴端末市場はこれからますます熱くなりそうだ。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、コンサルタント。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。小学校教員、編集者を経て現在に至る。最新刊『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎エデュケーション新書)の他、『ソーシャルメディアを武器にするための10カ条』(マイナビ新書)、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』『図解 一目でわかるITプラットフォーム』(日本実業出版社)、『ネット業界 儲けのカラクリ』(中経出版)など著作多数。http://akiakatsuki.com/ Twitterアカウントは@akiakatsuki
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