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他人の写真でマーケティングができるPinterest

2015年09月15日 11時00分更新

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自分が興味のある事柄を、美しい写真とともに集めることができるPinterest(ピンタレスト)。

日本法人の発足から1年で、国内のアクティブユーザーが3倍と好発進をしたピンタレスト・ジャパンですが、今年4月には新オフィスをオープン。同時に「ジャンプスタートチーム」を立ち上げるなど、今まさに次なる成長フェーズへと、着々と準備を進めているPinterestの意欲的な動向をご存知でしょうか?

Web上のスクラップブックのように使うPinterestは、FacebookやTwitterなど言葉をベースにしたSNSとは少し使い方が異なるもの。また、同じ画像共有をメインとしたInstagramとの違いがしっかりと認識されていないため、どのような効果をもたらすのか、どうすればもっと効果的に使えるのか、いまいち分かりづらいという方も多いかもしれません。

今回はそんな方に向けて、Pinterestがマーケティングに効果的な理由と、効果を上げるためのポイントを紹介します。

今さら聞けない…Pinterestの特徴まとめ

FacebookやTwitterなどほかのSNSと同じように、Pinterestにも特徴があり得意とする領域があります。まずは、Pinterestの特徴をおさらいすることから、どういった手法が効果的か考え進めてみたいと思います。

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アメリカを中心にオーガニックフードの小売店を展開する「Whole Foods Market」のプロフィールページ

1.拡散力が強い

Pinterestは、ほかのユーザーのPin(投稿)をRepin(お気に入り登録)することで情報が拡散されていきます。このRepinは、あくまで自分のボードに画像を集めるという行為のため、ほかのSNSに比べて気軽に情報が拡散されていく傾向があります。

2.ビジュアルに強い

言うまでもないことですが、Pinterestは画像をメインにしたSNSです。例えば、ユーザーの目を引くうえでビジュアルの美しさが重要となるファッションやインテリア、食品、ウェディング業界などでは、Pinterestを活用することでより効果的なマーケティングが期待できます。

3.情報感度の高いユーザーが多い

サンディエゴに拠点を置くマーケティング企業Internet Marketing Inc.によると、Pinterestユーザーの80%は女性で、69%は収入が300万〜900万円の、比較的生活に余裕のある中産階級であるというデータを発表しています。こうしたユーザーをピンポイントで狙いたい場合や、彼女たちを支持するユーザー、彼女たちの情報発信からトレンドを掴もうとするユーザーなど、情報感度の高いユーザーにアプローチしたい場合は、FacebookやTwitter以上に効果のあるサービスと言えそうです。

4.購買意欲の高いユーザーが多い

また、気になる最新アイテムやインテリアの参考など、「お買物リスト」のようにPinterestを利用している点も他にはない特徴です。そのため、商品購入に近いマインドのユーザーが多く、Facebookに比べPinterestを利用して商品購入した経験が2倍という調査結果にも頷けます。

商品撮影不要!?他のユーザー写真だけを使ったページ制作もOK!

基本的に写真やイラストをメインで投稿するPinterestでは、ビジュアルだけに特化できるため比較的コンテンツ制作がしやすいというメリットがあります。特にビジュアルにこだわるファッションやインテリアなどの業界では、商品の発売に合わせて撮影をおこなうことも珍しくありません。Pinterestではこうしたイメージをそのまま活用できるというメリットもあります。

一方、必ずしも自分たちで画像を用意しなくても、他のユーザーが投稿した画像を活用できるというのも大きなメリットです。例えば、旅行業界大手のH.I.S.では、ほかのユーザーが投稿した世界中の美しい景色を国別に集め、ボードを作成しています。こうしたコンテンツ利用ができるのはPinterestならではといえるでしょう。

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H.I.S. JapanによるHawaiiのボード

気になる著作権ですが、Pinterestのサービスは「画像の保存」ではなく、お気に入り画像を収集し自分のボードに公開するため、「Webサイトのブックマーク」として利用するような仕組みです。Pinterestのアカウント上で公開する分には、他のユーザーが投稿した画像を自分のボードで公開することは問題がないとされています。
投稿された個々の写真について著作権がクリアになっているかは別に確認する必要があります

人気ピナーは知っている!Repinされやすい画像のヒミツ

投稿された記事を読んだうえで「シェア」するFacebookと違い、Pinterestはたった1枚の画像が勝負。言葉での説明がない分、Repinするかどうかはより感覚的に決められる傾向にあります。そのため、効果的にRepinを集めるためには、どのような画像が好感を得られやすいかを知っておくといいでしょう。具体的には、以下のようなポイントを意識して、画像を選ぶ必要があります。

  • 青や緑など寒色系の画像に比べ、黄色や赤など暖色系の画像のほうがRepinされやすい
  • 単色の画像よりも、複数の色が混ざった画像のほうが効果が高い
  • 画像は暗いものよりも、ほどよく明るいもののほうがよい(あくまで「程よく」がポイント)
  • 横長画像ではなく、UIにマッチする縦長画像の方がよい

CURALATE BLOG:Beautify Your Content: 8 Image Features that Shine on Pinterestより抜粋・引用

大前提になりますが、美しくよりクオリティの高い画像を収集するのが重要なポイント。Pinterestは自分のボードに、興味のある写真を集めていくサービスです。見劣りのする写真は「自分のボードに載せたい」という意欲をそがれてしまうため、それだけで大きなハンデを背負ってしまうことになるのです。ユーザーが思わず「収集したい」と思うのはどんな写真なのか、実際にアカウントを利用してコツ掴むのが一番の近道かもしれません。

知っている企業はやっている!企業アカウントのPinterest対策

1.商品やサービスそのものよりも、ブランドイメージを意識する

Pinterestは「画像を投稿する」という基本のルールさえ守っていれば使い方は自由。投稿する画像の内容によって、さまざまなマーケティング戦略をとることができます。ただ、ユーザーの興味を引くうえでは、商品やサービスそのものをPRする画像よりも、ブランドイメージを意識させる画像を選ぶことをおすすめします。

例えば、バッグを作っているメーカーの場合、カタログのように商品の写真を並べるだけでも十分に目を引く美しいボードが作れるかもしれません。しかし、それだけではバッグを購入後は興味を持たれなくなってしまう可能性があります。それよりも、バッグを使っているシーンや製造するうえでのこだわりなど、ブランドイメージに関わる写真を載せたほうがいいでしょう。こうすることで、ユーザーは商品購入後も、引き続き自社のブランドに興味を持ち続けてくれるのです。

2.ホームページ内の画像にもPinterest用のPinボタンを設置する

Repinを集めるのは、なにもPinterestページの中だけとは限りません。ユーザーの中にはあなたのPinterestページは見たことがなくても、ホームページはよく見ているという人もいるでしょう。もし、Pinterestに投稿できそうな画像がある場合、ホームページ内の画像にも忘れずにPinボタンを設置しておきましょう。

こうすることで、ユーザーのボードにPinしてもらえるだけでなく、そこから別のユーザーにRepinされるなど拡散が期待できます。もちろん、Repinしてくれたユーザーがホームページを訪れることができるよう、画像にはリンクを忘れずに貼っておきましょう。

3.Pinterestであっても、SEO対策はお忘れなく!

SEO対策はGoogle検索だけに使うものだと思ってはいませんか? Pinterestに投稿されている画像はカテゴリごとに分類されており、ユーザーはそこから画像を探すこともできますが、同じように一般的なのがキーワードで検索する方法です。

そのため、画像を効果的に見つけてもらうためにはSEO対策が欠かせません。Google検索ほど複雑なものではありませんが、画像の説明やハッシュタグには忘れずにキーワードを埋め込むようにしましょう。

今こそ、Pinterestを使っておくべき理由とは

本国アメリカでは、今年からビジネス利用のアカウントに対して、ユーザーの興味関心・位置情報・検索内容を基にターゲットを絞った広告配信サービスも開始したPinterest。さらに、ピンタレスト・ジャパンは日本市場向けの独自サービスの開発に注力していることからも、日本におけるユーザーの取り込みの活性化と、さまざまなマーケティングへの活用方法が見込まれます

大きく動くであろう今後の展開に注目です!

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