ソニーは9月8日、ドイツのベルリンで開催中の家電見本市「IFA 2015」で発表した新ウォークマンについて日本で発売すると発表した。機種は「NW-ZX100」と「NW-A20」で、発売日はともに10月10日となる。
ハイレゾウォークマンは現在、高価格帯の「NW-ZX1」「NW-ZX2」、普及価格帯の「A10」シリーズがある。このうち、NW-ZX1がNW-ZX100に、A10がA20にそれぞれ置き換わり、最上位モデルの位置づけのZX2は継続となる。
ZX100は128GBのメモリーを内蔵し、予想実売価格は7万2000円前後。A25は16GBメモリーを内蔵した通常モデルが2万5000円前後。
また、A25はハイレゾヘッドフォン付属モデルがメモリー容量別に3機種用意される。それぞれの予想実売価格は、16GBモデルが3万円前後、32GBモデルが3万5000円前後、64GBモデルが4万6000円前後となる。
両者の共通の進化点は、同社のハイレゾノイズキャンセルヘッドフォンに対応したこと。ハイレゾ音源をデジタルノイズキャンセルしながら再生できる。ただし対応ヘッドフォン(MDR-NW750N、予想実売価格1万3000円前後)が必要で、A25のハイレゾヘッドフォン付属モデル以外は別途購入する必要がある。
また、本体の基板に「Filed Via」と呼ばれる構造を採用。積層基板において、別の層との配線接続のために穴を空けてメッキを施すが、この穴を銅メッキで完全に穴埋めする。これにより通電率が高まり電源の安定化と配線インピーダンスの低減効果が得られる。
従来機で採用していた高純度無鉛高音質はんだも新たに改良し、音のバランスや臨場感が向上している。
デジタルアンプの「S-Master HX」に圧縮音源の高音質化技術「DSEE HX」という組み合わせは従来と同じ。Bluetoothに対応しており、同社の高音質コーデックの「LDAC」での音楽伝送が可能だ。
従来のZX1はAndroid端末だったが、ZX100は専用OSとなっており、無線LAN機能などが省略された。そのかわり、バッテリーが長寿命化しており、ハイレゾ音源再生時間は従来の16時間から45時間と飛躍的に向上した。
また、ZX100はアルミ削り出し筐体にシャシーを一体化した構造を採用し、シャシーの一部には銅メッキ+金メッキのステンレス鋼板を採用するなど、ZX2の高音質化パーツを踏襲(ただし、OS-CONはZX1と同等)。その上で、導電ビスを採用するなど独自の進化も遂げている。
