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傍受されると状態変化する光子の量子状態で盗聴を防止

東芝、国内初となる量子暗号通信システムの実証実験を開始

2015年06月19日 19時26分更新

文● 行正和義/ASCII.jp

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量子暗号通信システムの概要

 東芝は6月18日、国内初の量子暗号通信システムの実証実験を開始すると発表した。

 光子1つに1ビットの暗号鍵データを載せて光ファイバーで送出、途中で傍受されると量子的状態が変化するため盗聴を検知できる。盗聴されていないことが保証された暗号鍵を次々と更新しながら送信することにより通信データ自体は盗聴・解読不可能という。

量子暗号通信システムのイメージ 

 今回の実証実験では、8月31日から2017年の8月30日まで、東芝ライフサイエンス解析センターから東北大学メディカル・メガバンク機構の間の7kmを結び、日本人ゲノム解析ツール「ジャポニカアレイ」を用い解析したゲノム解析データを送信。2年間にわたる試験で温度や光ファイバーの状態変化に伴う通信状態を検証する。

 東芝では、今回の実証実験で得た成果をもとに機密情報を扱う官公庁や医療機関での利用を想定し、量子暗号通信システムを5年以内に実用化するとしている。

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