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HDDやSSD、オンラインストレージを安全に活用するテクニック! 第1回

HDDが熱すぎるはヤバい!? データが壊れる前にすべきこと

2015年06月11日 12時00分更新

文● 二瓶 朗

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S.M.A.R.T.を活用すればHDDの壊れる時期を予測できる?

 HDDの各種ステータスを表示して自己診断を可能とする「S.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)」。HDDの各種検査項目がリアルタイムに数値化され、その障害予測を立てられるとされている。

 ただ、S.M.A.R.T.の生の数値だけで障害の起こるタイミングを推測することは不可能。というのも、数値と故障の可能性の因果関係については、HDDベンダや製品によって設定が異なるため、数値だけでは一概に「すぐ壊れそう」「まだまだ大丈夫」というような判断は付けにくい。

 CrystalDiskInfoの場合は、Googleが自社で運用したHDDの診断基準が採用され、それを元にした診断分析が行なわれているという。

 他のツールについても、そういった「なんらかの基準」に基づいた分析があってこそ故障しそう……というタイミングを判断できることになる。素性をよく確認してS.M.A.R.T.対応ツールを選択したいものだ。

Googleが断言したS.M.A.R.T.の信頼性

 CrystalDiskInfoはS.M.A.R.T.の判断基準として、Googleのデータを参考にしているという。Googleは2001年以降、10万台以上のHDDについて、故障とS.M.A.R.T.の関連性を調査し、2007年に発表している。

 その細かい内容についてはざっくり割愛させていただくが、要約すれば「S.M.A.R.T.の各種数値から故障を予測するのはかなり困難」と結論づけている。10万台にも及ぶその調査で、大きな有意性が認められなかったということらしい。

 HDDが高温でも低温でも、S.M.A.R.T.値に異常があろうがなかろうが、あるとき突然HDDは壊れてしまうものらしい。諸行無常だ。

 ただ、その中でも、S.M.A.R.T.値の中の「Scan Errors」「Reallocation Counts」「Offline Reallocation」「Probational Counts」には、ある程度の有意性が見られたという。

 たとえば「Scan Errors」の発生が確認されてから、そのHDDが故障する確率は、エラーの発生していないHDDに比べると39倍になったとのこと。おそらく、CrystalDiskInfoもそういった有意性を元にS.M.A.R.T.を分析してHDDが故障するタイミングを推測していると思われる。

 しかしながら、Googleの調査を信じるのであれば「HDDは壊れるときは急に壊れる」のである。それをキモに銘じてS.M.A.R.T.(とツール)を活用していきたい。

次ページへ続く、「異常を感じたらバックアップするのが最善策!

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