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協働ロボット分野で圧倒的シェアを誇るユニバーサルロボットのCEOが来日

産業用ロボットでも小型・簡単! ユニバーサルロボットCEOが来日会見

2015年05月21日 15時25分更新

文● 松野/ASCII.jp

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ユニバーサルロボットの産業用シングルアームロボット「UR3」。小型であることを活かし、会場ではその場でデモが実施された。手前に見えるのは動作プログラミング用のタブレット

 ユニバーサルロボットは5月21日、同社CEOのエンリコ・クロー・イバーセン氏の来日にあわせた記者説明会を実施した。

可搬重量3Kgの「UR3」、可搬重量5kgの「UR5」、可搬重量10kgの「UR10」を販売する

 ユニバーサルロボットは、デンマークで設立された産業用ロボットを開発、販売する企業。人と協働可能な6軸関節のシングルアームロボットをグローバルに展開しており、小型かつ低コストな製品が中小企業を中心に評価され、近年著しい成長を遂げている。現在は可搬重量3Kgの「UR3」、可搬重量5kgの「UR5」、可搬重量10kgの「UR10」の3製品をラインアップする。

ユニバーサルロボットCEOのエンリコ・クロー・イバーセン氏

 URシリーズは、安全柵なしでも人と同じフロアやラインで働くことが可能な「協働ロボット」。ユニバーサルロボットの設立は2005年だが、この協働ロボットの分野では圧倒的なシェアを誇っている。その規模は「他メーカーの協働ロボット製品すべての販売台数、売り上げをユニバーサルロボット1社で上回っている(イバーセン氏)」ほど。巨大で危険な機械と見られがちな産業用ロボットの世界に、必要があるときに取り出し、必要がなくなればしまうというパワーツール(工具)としての考え方を導入したかった、とイバーセン氏は語る。

安全柵を必要としないため、工場で人と同じラインにも安全に配置できる

 「同社のロボットの特徴は、動作のプログラミングが容易であること、立ち上げが迅速であること、再配置が容易で柔軟性が高いこと、投資回収期間が短いこと(平均3~9ヵ月)。特に専用タブレットで行うプログラミングの容易さにフォーカスをあてており、専門知識や特別なエンジニアが必要なく、オペレーターが自分でアームの動作を設定できる。産業用ロボットは何よりも安全性に重きを置かれることが多いが、我々はさらに扱いやすさにも注力している」。

イバーセン氏自らデモを実施。タブレットから感覚的にアームの動作を決定できるので、専門知識や特別なエンジニアを必要としない扱いやすさが特徴なのだという

 2017年までに10憶デンマークフローネ(およそ180億円)の売り上げ目標を掲げるイバーセン氏。日本市場については、「産業用ロボットでは3番目に大きな市場で、ユニバーサルロボットにとっても重要な位置を占める。日本ではおよそ100社がユニバーサルロボットの製品を利用しており、その用途は様々。昨年、国内市場では50%の成長をしており、今年はさらに100%の成長を見込んでいる」とコメントした。

実際にプログラミングを試せたが、簡単な動作なら初めて触る人でも5分足らずで設定できるようだ

 今後の展望については、「メインターゲットは中小企業。実際に世界の企業のうち97%は中小規模で、大変可能性の高い市場であり、需要も高い。近年はこの分野に多くの企業が参入するようになってきたし、それは正しいことだと思う。我々は継続して商品開発を続けるが、他社ロボットとの大きな違いはプログラミングUIが異なるということ。安全性・簡単なプログラミングという特徴にフォーカスしてR&Dを継続していく」とした。

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