2014年から2015年の最新ストレージ事情
~SSD編(M.2)~
CPUスペックこそあまり変わらなかったHaswell Refreshだが、対応チップセットである「Intel 9」シリーズの登場はストレージ面において大きな影響を与えた。M.2スロットやSATA Expressといった、最新のインターフェースをサポートするマザーボードが一気に増えたのである。
Haswell Refresh対応マザーの多くが搭載しているM.2スロット。中にはCPU直結のPCI Express3.0(x4)を利用した「Ultra M.2」スロット(ASRocK「Z97 Extreme6」)というメーカー独自規格も存在する
2014年から2015年のSSD市場においては、M.2対応モデルが多く発売された点が大きなトピック。これらを利用することで、従来の速度限界となるSATA3.0(6Gbps)の壁をいとも簡単に突破できる。シングルドライブでも、シーケンシャルリードが1000MB/secを上回るモデルもあり、自作を楽しむユーザーにとっては注目のデバイスとなった。
インターフェースがM.2 2280-D2-B-Mに対応したSerial ATA(6Gbps)接続のM.2対応SSD「M500 M.2」シリーズ。PCI Express接続のモデルより速度の面では劣るものの、販売価格は従来のSSDとそれほど変わらない
なお、M.2対応SSDを購入する際に注意したいのが、内部インターフェース。PCI Expressのほか、SATA接続のモデルも用意されており、言うまでもなく後者のモデルではSATA3.0の限界を超える速度は出ない。
手持ちのマザーボードにあるM.2スロットがPCI Express対応(「Intel 9」シリーズ搭載品のほとんどはこちら)という点を確認したら、それにあったモデルを選択するといいだろう。
M.2対応SSDの注目モデル
PCI Express接続でM.2フォームファクター対応のPLEXTOR製SSD「M6e」シリーズ。シーケンシャルリード770MB/sec、ライト625MB/secと抑え目のスペックながら、価格も比較的安い
SAMSUNG製のM.2対応SSD「XP941」。PCI Express(2.0) x4インターフェースに対応したモデルで、シーケンシャルリード1400MB/secの高速転送をうたう。実際アキバのショップで行なわれたデモでも、1000MB/secを上回るシーケンシャルリードを計測した
PCI Express(2.0) x4インターフェースのKingston「HyperX Predator PCIe SSD」シリーズ。シーケンシャルリードは1400MB/sec、同ライトは1000MB/secを誇る高速モデルで、M.2スロットがあるなら積極的に利用したい
2014年から2015年の最新ストレージ事情
~SSD編(PCI Expressカード型)~
SSD編の最後は、拡張スロットに装着して利用するPCI Express接続カード型のモデルだ。M.2スロットがなくても、対応した拡張スロットの空きさえあれば利用できる。値段も張るモデルが多いが、スピードは折り紙つき。SATA対応のSSDからさらにアップグレードを図りたいという人は、一度検討してみよう。
PCI Expressカード型SSDの注目モデル
PLEXTORのPCI Express接対応ハイエンドSSD「M6e Black Edition」シリーズ。NANDフラッシュには東芝製19nm Toggle NANDを搭載。同じくPCI Express(2.0) x2インターフェース対応の「M6e」シリーズをベースにしたモデルのため、シーケンシャルリード770MB/sec、ライト625MB/secという控えめのスペックだ
Kingston「HyperX Predator PCIe SSD」シリーズは、PCI Express(2.0) x4タイプの高速モデル。LowProfileサイズのブラケットが付属しているので、小型ケースでも運用可能
NVM Expressに対応するインテルのコンシューマー向けPCI Express対応SSD「Intel SSD 750」シリーズ。シーケンシャルリード最大2200MB/sを誇る400GBが5万円台という価格設定で、アキバでも人気の製品だ
(→次ページヘ続く 「まだまだ健在、HDD」)

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