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写真の距離計測やピント位置変更を検証

内蔵カメラで距離測定やピント変更も! 「Venue 8 7000」の実力とは (2/2)

2015年04月02日 16時50分更新

文● 松野/ASCII.jp

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 ここからは3Dカメラ「RealSense Snapshot Depth」を実際に使ってみる。

 Dell Venue 8 7000は背面に3台のカメラを搭載し、同時に複数の角度から写真を撮影することで、深度センサーによる測定データを付与できる仕組みだ。撮影後は専用アプリケーションにより、ピントを合わせる位置の変更や部分を限定した明るさ変更など、3Dデータを活用した編集、距離の計測が可能。

本体背面。下部に3台のカメラを内蔵する

3台のカメラを妨げないよう、逆さに持つことを推奨している

正確な測定に適した距離は1~5メートル前後で、暗い場所や反射物は避ける必要あり

 正確な距離情報を取得するにはコツがいるので、順を追って紹介しよう。まず構え方だが、背面の下部分にある3台のカメラを遮らないよう、撮影時はタブレットを逆さにするといい。逆さにして撮った写真もきちんと正位置で保存されるので、特に面倒はない。また、写真がぶれると正確な測定が不可能になるため、本体をしっかりと固定する必要がある。

カメラアプリの画面。撮影した画像には深度データが付与される

 被写体との距離も重要で、推奨は3~16フィート(約90~490cm)。1m以下、5m以上の距離では精度が下がるため注意しよう。そのほか、なるべく暗い場所やガラスなどの反射物を避けることも推奨されている。

「Dell Gallery」で距離や面積を測定した様子。日本版でも距離がインチ表示になっており分かりづらいが、まあまあの精度

 実際に写真を撮ってみたところ、計測精度にはムラがあるものの、上記の条件を守ればかなり実物に近い距離・長さの計測が可能だった。1m前後のものがもっとも計測しやすく、遠くなればなるほど精度は低下するという印象だ。実際、5m前後になってくると、計測値が「不明」と表示されるか、計測できても不正確な値となる場合が多かった。

ピント位置の変更も試してみた。画面下のスライダーを動かすか、タッチでピントが動く

 もうひとつの機能である撮影後のピント位置の変更は、それほど距離に縛られずに利用できる。タッチした場所にピントを合わせられるほか、スライダーを動かしての調整も可能だ。距離の計測と同じくユニークな機能だが、こちらは気軽に楽しめるだろう。

 面白い機能であることは間違いないのだが、これらの機能を活用してできることは何かという話になると、現状は対応アプリが出揃っておらず、頻繁に活用する機会はなさそうなのが実際のところだ。まだまだ技術も普及段階なので、距離計測を活用したアプリやゲームが登場すれば、活躍の場も広がるだろう。

デザインと性能が高レベルでまとまった堅実なタブレット

 Dell Venue 8 7000は、デザインと性能が高レベルでまとまった、非常に堅実なつくりのタブレットだ。3Dカメラ搭載と聞くとややトリッキーな製品を想像してしまう人もいると思うが、触ってみると非常に扱いやすく、幅広い用途に対応できるタブレットであることが分かる。ミドル~ハイクラスのスペックを求めるユーザーには広くオススメできる製品だと言えるだろう。

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