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3年ぶりの新機種、大きくグレードアップして登場

パイオニアが人気のN-50を3年ぶりに刷新「N-70A」と「N-50A」に

2014年10月09日 13時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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高級機種との組み合わせも意識したN-70A

 N-70AのUSB DAC部分は、単体のUSB DACとして発売済みの「U-05」関連記事)と同等の回路構成になっている。ただし基板などは新規に起こした。ディスクリート回路で構成したU-05に対して、オペアンプを利用した小規模なものに変更しているが、ヘッドフォンアンプもこだわりのひとつ。これは本体の収納スペースに加えて、ノイズの影響にも配慮したためだという(OPアンプは小型であるため、飛び込みノイズにさらされる面積を減らせる)。取り付け方法もサイドパネルの裏側に縦置きするなど特殊だが、基板の裏側に銅板をおくなどノイズ対策を施している。

ヘッドフォン出力にもこだわっている。オペアンプを使用してもさらに基板が大きくなってしまったため、サイドに垂直に立てているが、銅板を裏側に敷くなどノイズ対策も施している

 DACチップは、ESSの9016Sを左右独立で搭載。PCM入力は最大384kHz/32bit。3種類のデジタルフィルター(SHARP、SHORT、SLOW)、サンプリング周波数と量子化ビット数のそれぞれを拡張するオーディオスケーラー、ロックレンジアジャストといった機能も同等だ。アナログ回路はフルバランス構成。プリメインアンプと接続するためのアナログ出力端子は一般的なアンバランス接続用のRCA端子に加え、バランス接続用のXLR端子(2番HOT、3番HOTの切り替え可能)も用意している。

左から順にデジタル電源部、デジタル回路部、アナログ電源+アナログ回路部。分割する思想はパイオニアのHi-Fi製品では広く採用されている。

 内部は“デジタル電源部”“デジタル回路部”“アナログ電源+アナログ回路部”の3つに分割し、電磁波の輻射をさえぎるため各ブロックを金属の壁でシールド。さらにデジタルアイソレーターを使うなど、相互の干渉を低減する設計とした。底板を2枚重ねて補強した“リジットアンダーベース”や比重が高い(重い)真鍮製のインシュレーターの採用など、制振性にも配慮している。電源用のコンデンサーはカスタムパーツとし、同梱する電源ケーブルも極太のものにした。

背面にはスタジオ機材や高級アンプが採用している、バランス出力端子も用意している。

N-70Aは、ESSの9016Sを左右独立で搭載。ネットワーク部を除いたUSB DACやアナログ回路の構成は既発売のUSB DAC「U-05」と同等。ロックレンジアジャストも採用した

使いやすさにこだわったN-50A

 一方N-50Aは、DACチップとしてESSの9011Sを左右独立で搭載。PCM入力は最大192kHz/24bitとなる。またDACに依存する機能であるロックレンジアジャストやデジタルフィルターは利用できない。ただし対応するファイルの形式や、オーディオスケーラー/フィルターなど、再生に関するほかの機能は、ほぼN-70Aと同等となっている。

 デジタル電源部、デジタル回路部、アナログ電源+アナログ回路部に3分割する構造も同様。ただしN-70Aのようにそれぞれのブロックを分ける仕切りはなく、バランス出力用のXLR端子も持たない。またリジットシャーシ、真鍮製インシュレーター、アルミ製サイドパネルといったノイズ対策、振動対策用の取り組みも一部省略されている。このため重量もN-70Aの12.5kgに対して7.5kgとかなり軽量だ。

N-70AとN-50Aの相違点。筐体の違いが大きいが、端子やDACに依存する一部機能も異なる。

N-50など既存機種からの強化ポイント

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