不明な点が多すぎるHold Security
Hold Securityについては、情報公開が不足している一方で、顧客向けサービスが比較的充実している点も気になる。まずは先ほどのように、企業向けの的確な対策サービスが安価に提供されている。そして個人向けには今後2ヵ月以内に提供される予定のサービスへの事前登録を受け付けている。しかも登録自体は無料だと告知している。
"もしも"という前提だが、ここで登録された顧客やメールアドレス情報は、それ自体が相応の価値を持つ可能性も考えられないだろうか?
Redditでもこの件に関する意見がいくつか並んでいる。
まずHold Securityという会社は、実質的にAlex Holden氏のみが在籍する企業である可能性が高いこと、スタッフページに載っている写真が単なる写真販売サービスのイメージカット集を利用したものなど、活動実体やプロフィールに不明な点が多すぎることが指摘されている。
なぜNYTが大々的に報道し、他のメディアがこぞって追従したのか不明だが、これが一定の信用性を持たせる結果に結びついたと考えられる。ここ数日はこれらメディアでの追加報道がみられないが、メディア宣伝を利用した壮大なフェイクなのか、その経過に注目したい。