HP APJ Media Summit 2014レポート 第3回
エンタープライズの8割の用途はオールフラッシュでいける
HDD並のGB単価を実現!オールフラッシュの3PARがますます進化
2014年07月07日 14時00分更新
先週開催された「HP APJ Media Summit 2014」では「HP 3PAR StoreServ 7450フラッシュアレイ」の新機能追加が発表された。独自の圧縮技術を強化することで、フラッシュの利用効率を向上。HDD並のGB単価を実現したという。
高嶺の花のオールフラッシュアレイをお手頃に
HP 3PAR StoreServ 7450は、同社のメインストレージであるHP 3PARのソフトウェアにチューニングを施し、オールフラッシュ構成に最適化した製品になる。シンプロビジョニングをいち早く導入し、徹底的な書き込みデータの削減を図っているHP 3PARだが、今回のアップデートでは、圧縮効率をより向上。新たに提供される1.92TB cMLCドライブとの併用により、利用可能なストレージコストをHDD並みの2ドル/GBにまで下げることが可能になったという。
HP APJのエンタープライズ部門でストレージ製品を担当しているポール・ハーバーフィールド氏は、「今まではオールフラッシュアレイは高価でプレミアムな製品だった。しかし、HPでは新たなイノベーションを活用し、コストを下げることが可能になった。」と胸を張る。たとえば、460TBの物理容量、25%のオーバーヘッド、4対1の圧縮率(ワークロードによって可変)では、使用容量が1.38PBになるという。
ポイントは、技術革新によって、利用効率を上げている点だ。「現在、ロー状態のフラッシュを5ドル/1GBで提供しているが、特許を持つ「Adaptive Sparing」の技術を使うことで20%の容量を追加できる。これで4ドル/GBだ。また、「HP Thin Deduplication」によって、さらに倍のキャパシティを確保できるので、2ドル/GBになる。これでHDDと同等だ」(ハーバーフィールド氏)。
HDDを使った方がよいのはアーカイブくらい
高いレスポンスタイムを実現するオールフラッシュアレイだが、価格面での課題から、一部のDBアプリケーションやVDIに用途は限定されていた。しかし、こうしたコスト面でのメリットにより、エンタープライズの市場の8割をカバーできるようになるという。ハーバーフィールド氏は、「確かに先日までは、用途の限定された製品だった。あくまで一部のアプリケーションしか使えませんよというものだった。しかし、今後はすべての用途で利用可能になる。HDDを使った方がよいのは、もはやアーカイブくらいだ」と語る。
もちろん、エンタープライズで重要なデータ保護や可用性も妥協がない。99.9999%のデータ可用性を実現する「HP 3PAR Get-6-Nines Guratantee」をサポートし、ミッションクリティカルアプリケーションでの利用も安心できる。
HP 3PAR StoreServ 7450フラッシュアレイの新機能は、OSの一部として追加料金なしで利用可能。日本でもcMLCドライブと共に2014年10月には提供される予定となっている。ハーバーフィールド氏は、「APJでのオールフラッシュアレイの成長は著しく、特に日本ではその傾向が顕著だ」と語っており、日本での成長に期待している。
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