SAPジャパンは6月26日、インメモリプラットフォームの最新版「SAP HANA サービスパック8(SP8)」をリリースした。Red Hat Enterprise Linux(RHEL)や「Intel Xeon E7 v2」など対応環境の拡張、予測解析やBIの機能強化などがなされ、将来的な機能拡張予定についても明らかにしている。
エコシステムの拡張では、上述の対応環境拡張のほか、対応アプリケーションの拡大、複数のサードパーティ製高可用性/DRソリューションへの対応、「SAP Business Suite」などpowered by SAP HANAソリューションのクラウド対応(関連記事)、認定パートナーのクラウドプロバイダー拡大(20社)などが行われた。
またHANA SP8では、HANAプラットフォーム上でセルフサービス型のBI/データビジュアル化ソフトウェア「SAP Lumira」サーバーをサポートしており、膨大なデータをリアルタイムに可視化、ビジネス活用を容易にする。
クラウドアプリケーションとほかのクラウドアプリケーションやオンプレミスアプリケーションを統合する「SAP HANA Cloud Integration(HCI)」テクノロジーは、スタンドアロンソリューションとして利用可能となった。顧客はクラウド/オンプレミスのアプリケーション環境全体で、データとプロセスを統合できる。
データ統合/データ品質管理ソリューションの「SAP Data Services」最新版との連携も強化されている。
将来的には、統合フレームワークのSDKによる拡張が予定されており、SASなどのパートナー各社が、予測モデルスコアリング機能など高度なアナリティクス機能をHANA内部に組み込むことができるようになる。これにより、パフォーマンスを大幅に高めつつ、分析データの準備作業において、データ抽出/加工/データロードを行い、データを重複して持つ必要がなくなるとしている。