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SAPジャパンが2014年のビジネス戦略を説明

SAPが目指す「すべてのプラットフォームにHANAを」

2014年02月07日 09時00分更新

文● 渡邉利和

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2月6日、SAPジャパンの代表取締役社長の安斎 富太郎氏は、2014年のビジネス戦略について説明を行なった。同氏は2011年7月の社長就任時に「売上高/利益率の向上」「nonERPへの事業構造変革」「パートナービジネスの成長」の3つの目標を掲げたそうだが、ここまででその目標はほぼ達成されており、同社は“クラウドとプラットフォームの会社”として成長を目指していく。

HANAを基盤としたスタックを構築

 安斎社長はまず、2013年度の業績の紹介から話を始めた。ソフトウェア関連売上および総売上の伸びに関しては堅調といったところだが、ワールドワイドの伸び率を大幅に上回っているのがクラウド成長率(400%)とSAP HANAソフトウェア成長率(130%)だ。“クラウドとプラットフォームの会社”への変革が国内でも本格化しつつあることが数字で示された形になっている。

SAPジャパンの代表取締役社長の安斎 富太郎氏

 同社の事業構造の変革では、やはりインメモリデータベースであるHANAが注目される。導入当初は高速な分析処理などから使われ始めたHANAだが、現在では新規SAP ERP向けデータベースの50%以上でSAP HANAが採用されるまでに成長しており、当初はインメモリデータベースでは対応できないと言われたOLTP分野での採用もHANA採用案件の30%を越えるまでになっているという。この実績を踏まえて同社では「クラウド/オンプレミスに関わらず、SAP HANAをすべてのプラットフォームに」という目標を掲げる。

データベース“HANA”を基盤にソリューションスタックを構築する

 HANAによるデータベース分野での取り組みが目立つが、元々の同社の強みはERPをブラッシュアップしていく過程で得られた各業種ごとのユーザー企業のビジネスに対する知識であり、ベストプラクティスを抽出してシステム化したビジネスロジックの蓄積だ。この強みは換わっておらず、ビジネスプロセス/アプリケーションを稼働させるプラットフォームがモダナイズされた、というのが同社の事業構造改革の根底にある。

 こうした状況を踏まえて同社では2014年のフォーカスとして「インダストリー毎の特性に合わせた組織強化」「成長基調におけるITに求められるニーズにSimple、Speed、Flexibleで対応」「フラットフォームカンパニー&クラウドカンパニーへ」といった目標を掲げる。

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