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分子レベルで凹みが元に戻る素材、軽量なバネなど可能性が広がる

横浜市立大学、有機物で“超弾性現象”を発見

2014年05月21日 15時46分更新

文● 行正和義

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テレフタラミドの分子構造

 横浜市立大学は5月19日、有機物で超弾性現象を発現する物質を発見したと発表した。

 弾性はゴムや金属のような物質に力をかけて変形させると元に戻る現象だが、“超弾性”は一般的な弾性と異なり、変形によって分子構造そのものが変化し、分子構造が元に戻ることで全体の形状も元に戻る。80年以上前から知られている現象だが、これまで一部の合金物質で見られていたのみで、有機化合物としては世界初の発見となる。

テレフタラミド結晶の超弾性(左:可逆的変態、右:機械的負荷-変形量サイクル)

 有機物で超弾性を初めて発見したのはテレフタラミドの結晶で、テレフタラミド自体はプラスチック材料などにも用いられる有機化合物。結晶に機械的負荷をかけて変形させると異なる結晶相へ相転移し、負荷を取り除くと変態前の元の形状に完全に戻る。100回までこの超弾性変形を繰り返す実験を行ったが、材料疲労は全く見られなかったという。

 これまで合金に限られていた超弾性現象が有機化合物で発見されたことにより、化学的手法によって材料特性を制御できる超弾性材料を開発できることになる。復元性を持つ軽量な構造材や機械部品、微弱な振動吸収材などへの応用や、身体埋め込み型の医療材料などへの広い応用が期待できるという。

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