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ARで降雨の様子がビジュアルでわかるiPhoneアプリ「アメミル」

2014年05月28日 19時30分更新

文● らいら(@lyrahm

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 もうじき梅雨の季節がやってくる。気象庁によると、今夏は日付変更線から南米ペルー沿岸にかけての広大な海域で、海面の水温が高くなる「エルニーニョ現象」が5年ぶりに起こるようだ。そのため、梅雨明けが遅く多雨になると予想されている。

 突然の雨に見舞われないためにも、iPhoneで気象情報を常に確認しておきたい。今回は数多くのお天気アプリの中から、降雨情報を分かりやすく確認できる便利な一本を紹介する。

 「アメミル」は、AR(拡張現実)技術を活用した無料の気象レーダーアプリだ。5分ごとに更新される気象庁レーダーのデータを確認できるほか、現実の風景に雨雲の状態をAR技術で合成し、降雨情報を視覚的に捉えることも可能。対応機種は、iPhone/iPad/iPod touchでiOS 5.0以降。

アメミル App
価格無料 作者Shimadzu Business Systems Corporation
バージョン2.3 ファイル容量10.8 MB
カテゴリー天気 評価(3.5)
対応デバイス全機種 対応OSiOS 5.0以降

 アプリを立ち上げるとまず現れるのは、現在地がマップで表示される「2Dモード」だ。画面を横にするか「3D」ボタンをタップすると、カメラが起動しAR表示の「3Dモード」に切り替わる。

「2Dモード」のマップは、地図表示の「標準」、「地図+写真」「航空写真」の3種類から選べる

「3Dモード」では、周囲10kmの降雨情報がアニメーションとなってカメラの映像に合成される。iPhoneを目標方向に向けると、画面中央に雨量が表示されるため、360度どの方角でどの程度雨が降っているかが一目瞭然だ。

室内で3Dモードをテスト。画面の左右で雨量が違うのがわかる。雲にはレーダーの降水量により色づけがされる

 通常の雨雲レーダーの場合、降水量は地図上に数値やブロックの色分けで表示されるのみで、実際の雨の状況がいまいちピンと来ないことも多い。しかし「アメミル」を試してみると、降水量が多ければ大雨のアニメーションに変化するなど、実際の雨量が反映されるため分かりやすい。雲のイラストには雨量を表すレーダーの色もつくので、雨の状況がひと目で確認できた。

 カメラを上に向けると、現実と同じように雨脚のアニメーションが角度をつけて降ってくる。リアルな風景と溶け込む雨の映像は、近未来的でなかなかおもしろい。

実際の降雨時にアプリを使用。分かりづらいが、外とほぼ同じ雨量のアニメーションが、カメラの映像と重なり合って表示された

 AR技術を体感したいが雨が降っていない……と肩を落とした人は、雨レーダーのデモモードがあるので試してみよう。過去に災害が発生した大雨が再現されている。

「雨レーダー・デモ」→「2008年8月29日04:00 東京都世田谷区」のデモを選択。場所によっては70mm以上降っていることが確認できる

 また地域を設定すれば、プッシュ通知で強い雨雲の接近も知らせてくれる。通知が来るのは、登録地点に1時間以内に雨が予想される時。月額100円の会員になれば、1時間後の雨量予測を見ることもできるようになる。ただしアプリ内のボタンからAR画面の画像をTwitterに投稿すると、その日の24時までは無料で雨量予測を利用できる。気になる人は試してみよう。

 これからジトジト雨が続くと考えるだけで、つい憂鬱な気分になってしまいがちだ。しかしこのアプリなら、降雨情報がわかるだけでなく、どんよりとした雨模様も新鮮な景色に変えてくれるかもしれない。目新しい体験をもたらしてくれる、iPhoneらしいアプリといえるだろう。


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