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艦船は火薬発射式大砲から卒業するのかも

米海軍、艦載用レーザーとレールガンの最終テストを完了

2014年04月09日 15時21分更新

文● 行正和義

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現在USSデューイに搭載され射撃試験を実施中のレーザー兵器システム(LaWS)

 アメリカ海軍は4月7日(米時間)、次期戦闘艦艇に搭載されるレーザーとレールガンの最終テストを完了したと発表した。

 レーザー兵器システム(LaWS:Laser Weapon System)はミサイルや航空機からの防衛に利用する高出力レーザーで、レーダーと完全連動して対空射撃を行うMk15ファランクス対空射撃システムの代替として搭載される。出力は30kWクラスと言われ、コストは1回の射撃あたり1ドル以下と発表。現在実際に艦船に試験的に搭載して射撃試験を行っているが、本年夏頃には実用システムが揚陸輸送艦に搭載、2016年に就航するミサイル護衛艦およびLCS(沿海域戦闘艦と呼ばる次世代戦闘艦)でも搭載される。

レールガン(写真はプロトタイプ)

 電磁レールガンシステム(EM railgun)はジェネラル・アトミックとBAEシステムズなどと共同開発。2つの電磁石の間を通るレール上で砲弾を電磁的に加速。初速はマッハ7.5と言われており、射程は110海里(約203km)で、ミサイルを含む航空機・水上艦艇を攻撃可能。現在の火薬発射型の「大砲」よりも遠距離まで射撃できるという。搭載艦艇は当初は統合高速輸送艦(JHSV) と呼ばれる次世代揚陸艦で、2016年に運用が開始される。

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