インテルは、茨城県つくば市の同社つくば本社内に、「インテル コラボレーションセンター」をオープン。同センターの様子を報道関係者向けに公開した。
インテル コラボレーションセンターは、2012年4月に開設した「インテル ヒューマン・インタラクティブ・テクノロジー・アプリケーション・センター」をリニューアルしたもの。IoT(Internet of Things、モノのインターネット)や、センサーなどを利用して直感的に疑似体験ができるパーセプチャル・コンピューティング(近距離ジェスチャー認識)の進化に合わせた展示内容に刷新したのが特徴だ。
従来は10個のデモストレーション展示を行なっていたが、リニューアルに伴いデモスレトーション展示を20個に拡大。既存展示は2個だけとし、18個の展示を新たなものとした。
「最新テクノロジーやコラボレーションから生み出される様々なソリューションを、デモを交えて紹介する場として活用するとともに、パートナー企業とのコラボレーションの場として活用する」(インテル 執行役員 技術本部本部長の土岐英秋氏)という。
インテルの江田麻季子社長は、「新たなコラボレーションセンターへと改名したのは、エンジニア同士がこの場を通じてキッャチボールを行なうことで、これまでにない化学反応を起こすことを期待しているため。新たなアイデアを創出したり、アイデアを広げる場として、パートナーにも活用してもらいたい。次の世界を明るくするためのソリューションや製品を作りたい」と期待を寄せる。
従来のインテル ヒューマン・インタラクティブ・テクノロジー・アプリケーション・センターは、将来のコンピューティング利用モデルと、新たなユーザー体験の創造を目指すことを目的に設立。今回のリニューアルでもその基本方針を継続しながらも、「これまでのセンター運用の経験からも、よりコラボレーションの場として活用することに力を注ぐ拠点へとリニューアルした。これまで以上に、新たなコンピューティング体験を創出し、発信していきたい」(インテル 執行役員 技術本部本部長の土岐英秋氏)とした。
これまでに、ハードウェアやソフトウェアの開発会社約100社から、約1100人が来場。自治体や教育機関、エンドユーザーの見学もあったという。また、具体的なコラボレーションの成果として、NEC、オンキョー、コクヨなど9社と、アイデア創造を実現していることも紹介した。
江田社長は、「来場数を増やすことも大切だが、それ以上にどんなコラボレーションを成果として生めるのかといったことが大切。日本の企業だけでなく、アジア地域の企業ともコラボレーションも行なえる場にしたい」とする。
また、インテル 執行役員 マーケティング本部本部長の山本専氏は、「つくばという離れた場所であることは、来場者にご足労をかけることになるが、むしろ、半日をかけてじっくりとデモストレーションを見たり、議論を行なたりできるるため、コラボレーションを生みやすい環境にあるともいえる」と述べた。
インテル コラボレーションセンターは、一般公開は行なわず、インテルの営業部門、開発部門とコンタクトし、事前予約する形で公開している。来場する企業にあわせて技術者などを配置して、個別に対応するという。