「わー!キレイな部屋だね!」と擬似デートできる!
── そもそものきっかけって何だったんでしょうか?
藤山 一番最初のきっかけは、GOROmanさんが、1月にCESに行った際、シアトルの車窓などをライブ配信されていたんですよ。
── あっ、もうすでにやっていたんですね。
GOROman もうタイムシフトはできませんがこれとかですね。「Ocustream」という名前で、Oculus Riftで視覚交換マシンをつくった光輝くんが制作してくれました。CESのために渡米する前日、急にOvrvisionの会社から電話があって「OculusVR社に見せて欲しい」と実機を貸してくれることになった。で、出発の日に思い付いて「アメリカいくから生放送できるようにしてよー」とお願いして光輝くんにシステムを組んでもらい、現地で放送したらたまたま見ていた藤山さんが可能性を感じたんでしょう(笑)
藤山 Oculus Riftをかぶってヘッドホンをつけて生放送を見ると、日本にいながらGoromanさんが歩いているのと同じ感覚を共有できたのがスゴかった。この企画ならクラウドファンディングで出資を募って旅することもできるよね、とGOROmanさんにいわれて、機会があったらやってみたいと思っていたんです。
── でも1月って先月ですが……。その時点では計画がなかった?
藤山 そうですね。実は懇意にしている偉い先生にOculus Riftを体験してもらいたくて連絡を取ったら、「今、宮古島だよー。君も来ない?」と気軽に言われてしまった。そこで、「あ、宮古島なら観光地だ!この企画を合わせてやっちゃえばいいんじゃないか」とひらめいてスタートした次第です。
でもそうなると、僕はOcustreamできる機材を持ってないし、その先生とGOROmanさんは面識がない。一度は「二人旅だと費用が高くなるから難しいかもしれない」と考えたんですが、そこで「いや、ちょっと待てよ。二人旅は一人旅の倍以上価値があるんじゃないか」と気づいたんです。
── 倍以上の価値とは?
藤山 一人旅の場合、注目している誰かの主観になり代われるという魅力しかない。それが二人旅だと、誰かと一緒に旅に行ける、同伴ができる魅力も出せるぞ、と。今回はギークなおっさんの二人旅なので直感的に分かりにくいかもしれませんが、これがグラビアアイドルや美人声優さんだったらどうか。バイノーラル録音で耳元で「ホテルついたよー♪」ってささやかれちゃうわけです。
GOROman 「わー!キレイな部屋だね!」とか擬似デートできるのが最強なわけですよ。それもエロゲーの主人公のように無言で楽しめる。
藤山 まぁ試しに旅先でやってみましょうか、僕が。
GOROman いや、それはやらなくていいです!
藤山 冗談はともかく、配信者と同行者の両方のファンから出資をもらえる可能性が出てくる。一人旅では独り言だけだったのが、二人の会話もコンテンツとして魅力を出せるんです。知識を持っている専門家や声がかわいい声優さんなど、行く先々に応じた様々な価値提供ができるなと。配信者+ゲスト形式の方が、毎回違う魅力を出せる、継続できる面白い企画になると思います。