日本IBMは7月24日、ミッドレンジメインフレームの新製品「IBM zEnterprise BC12(zBC12)」を発表した。新プロセッサーの搭載などにより、同価格帯の従来製品比で性能が大幅に向上している。
zBC12は「IBM System z」製品ラインの新製品。4.2GHzで動作する32nmプロセス/SOI(Silicon on Insulator)-CMOSテクノロジー採用のz/Architectureプロセッサーを搭載している。同じ価格帯の従来製品(zEnterprise 114)と比較して、1コアあたりの処理速度は最大36%向上、また筐体あたりの統合可能な仮想サーバー台数は最大62%増加したという。搭載メモリ容量も最大512GBと、従来製品の2倍に拡大している。
新機能/技術として、データ圧縮専用ハードウェアとしてCPUやメモリ消費を軽減するアクセラレーター「zEDC Express」、TCP/IPプロトコルのオーバーヘッドを削減し、RDMA(Remote Dynamic Memory Access)により共有メモリ通信を実現するシステム間高速通信機能「RoCE Express」、OS新版「z/OS 2.1」および管理製品新版「「z/OSMF(Management Facility) 2.1」、OpenStackに対応した「z/VM 6.3」などがある。
また上位機種の「zEnterprise EC12」と同様に、Power/x86アーキテクチャ対応のブレードを搭載できる「BladeCenter Extension(zBX)」にも対応している。
zBC12の最小価格は790万円(税別)。これは2013年内のみ期間限定で提供されるエントリーモデル(50MIPS)の特別価格である。zBC12は、同日よりIBMおよびIBMビジネスパートナーより販売され、出荷は9月21日から。