西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第113回
Windows 8 Proを搭載、ストレージを128GB SSDに強化
HPの合体タブレット「ENVY x2」は、大容量プロモデルで真価を発揮!
2013年04月19日 11時00分更新
圧倒的なバッテリー動作時間が特徴、発熱も問題なし
すでに述べたように、ENVY x2はAtomをプロセッサーに使ったWindows 8タブレットである。そのため、パフォーマンス面で言えば、すでに何度か紹介した同様の製品と大差ない。「Windows インデックスエクスペリエンス」の値は「3.3」。Windows 8が完全に快適に動作する……とはいわないが、ウェブを見たりオフィスアプリケーションをちょっと使ったりする程度ならば、さほど大きな問題は出ないだろう。
メモリーが2GBと現在のPCの水準に比較すると少なめで、十何枚ものタブを開きつつウェブを見たりするような使い方をする人には、率直にいって向かないが、タブレットであり、特にモバイル性を重視した製品であるという点を考えれば、トレードオフの範囲といえるだろう。
Atomを採用することのメリットといえば、もちろん消費電力の低さだ。ENVY x2も、その点を最大限に生かしている。カタログスペック上では、タブレット部だけで約10時間45分の動作が可能、となっている。
あえて「タブレット部だけで」と書いたことからお分かりのように、ENVY x2はタブレット部だけでなく、キーボードドックとのセットで使うことが前提となっている。キーボード部にもバッテリーが内蔵されており、双方を組み合わせると、カタログ表記では約19時間の動作、となっている。この値は、Windows PCとしてはもちろん、タブレットとしても破格な値といえる。
本連載ではおなじみとなっているBBenchを使ったベンチマークでも、駆動時間は15時間50分と、圧倒的に長いことが確認できた。率直にいって、バッテリー駆動時間だけを考えるのであれば、これだけあって不満が出ることは考えられない。
バッテリー持続時間ベンチマーク(BBench) | |
---|---|
— | 動作時間 |
バランス | 約15時間50分 |
Atom搭載であるから、発熱の点も優秀だ。フルパワーで動作させてもさほど発熱しない。当然ながら、キーボード側には熱源がほとんどないので、熱で不快になることもない。実際には、タブレット側には若干の発熱はあるが、発熱が集中する部分は本体裏側上部(ちょうどカメラがある部分のちょっと下)くらいにあり、実際に使っている時には、タブレットのみで使っていようが、キーボードドックとセットで使っていようが、手で触れることは少ない部分となっている。この辺は、かなりよく考えられた設計と感じる。
発熱状況(独自調査/放射温度計による測定。外気温21度の場合) | ||
---|---|---|
— | アイドル時 | フルパワー時 (H.264動画エンコード時) |
ディスプレー面左側 | 約27度 | 約28度 |
ディスプレー面中央 | 約28度 | 約29度 |
ディスプレー面右側 | 約27度 | 約28度 |
本体背面左側 | 約29度 | 約29度 |
本体背面中央 | 約32度 | 約34度 |
本体背面右側 | 約28度 | 約30度 |
キーボード左側 | 約24度 | 約24度 |
キーボード右側 | 約24度 | 約24度 |
パームレスト左側 | 約24度 | 約24度 |
パームレスト右側 | 約24度 | 約24度 |
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