西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第113回
Windows 8 Proを搭載、ストレージを128GB SSDに強化
HPの合体タブレット「ENVY x2」は、大容量プロモデルで真価を発揮!
2013年04月19日 11時00分更新
非常にシンプルなタブレット部
キーボードドックが必要不可欠ということは、インターフェース関係がほぼすべてキーボードドック側にあること、タブレット部がかなりシンプルでることからも分かる。タブレット部は、背面に向けてテーパーがかかっており、ボタン類も角でなく斜面側にある。
タブレットとして使うことはもちろんなのだが、ほとんどの時間はキーボードドックをつけた「ノートPC」として使い、たまにタブレット部を鳥はずして使う……、そういう設計思想なのだろう。
当然ながら、こうした構造のPCであるため、システムからは「2つのバッテリーを搭載した機器」に見える。電力はまずキーボードドック側から消費され、その後タブレット側が使われる。
充電については、専用の平型コネクターを介して、やはり専用のACアダプターを介して行なう。このコネクターは、タブレット部とキーボードドックにも使われているもので、タブレット側だけを充電する場合には、ここから行なう。ドッキングして使う場合には、もちろん両方が充電される形だ。他方、USB系での充電はできない。この点は「いかにもPC的」だ。
買うなら「大容量プロモデル」、128GBのストレージが魅力
PC的という意味では、この「11-g024TU」は安価なモデルより“プラス”である。
その理由は、ストレージ容量が128GBとなっているためだ。Windows 8搭載タブレットの場合、OSがストレージ上に配置される。そのため、64GBという「タブレット的」な容量では実際には半分程度となってしまうため、PCのように本格的に使うには不足してしまう。128GBモデルでないと不満を感じるのだ。
価格的に、Atomタブレットで8万5980円はちょっと高めではあるが、モバイルPCとして見れば、十分納得できる範囲。128GBを搭載した本モデルの存在により、ENVY x2は「モバイルPCとして確実にお勧めできるもの」になった、といえるのだ。
- お勧めする人
- ・とにかく長時間動作するPCを求めている人
- ・完成度の高いWindows 8タブレットを求めている人
主なスペック | |
---|---|
製品名 | HP ENVY x2 11-g024TU |
種別 | HP Directplusモデル |
モデル名 | 大容量プロモデル |
価格 | 9万90円から(HP Directplus価格) |
CPU | intel Atom Z2760(1.5GHz) |
メインメモリー | 2GB |
ディスプレー(最大解像度) | 11.6型ワイド IPSタッチディスプレー(1366×768ドット) |
グラフィックス機能 | Intel GMA(CPU内蔵) |
ストレージ | 128GB |
光学式ドライブ | — |
通信機能 | 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n) |
インターフェース | タブレット:Bluetooth 4.0、NFC。キーボードドック:HDMI端子、USB 2.0端子×2 |
カードスロット | タブレット:micorSDスロット、 キーボードドック:2in1メディアスロット(SD/SDHC/SDXC対応) |
カメラ機能 | タブレット:前面約200万画素、背面約800万画素 |
サウンド機能 | "タブレット:Beats Audioステレオスピーカー、内蔵マイク、マイク入力/ヘッドホン/ラインアウトコンボ端子 。キーボードドック: マイク入力/ヘッドホン/ラインアウトコンボ端子 |
本体サイズ | タブレット:幅303×奥行き193×高さ8.6mm。タブレット+キーボードドック:幅303×奥行き206×高さ17mm(最厚部19mm) |
重量 | タブレット:約710g。タブレット+キーボードドック:約1.41kg |
バッテリー駆動時間 | タブレット:約10時間45分。タブレット+キーボードドック:約19時間 |
オフィスソフト | オプション |
OS | Windows 8 Pro(32bit) |
筆者紹介─西田 宗千佳
1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、アエラ、週刊東洋経済、月刊宝島、YOMIURI PC、AVWatch、マイコミジャーナルなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。
近著に
- 「電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ」(エンターブレイン)
- 「災害時ケータイ&ネット活用BOOK」(共著、朝日新聞出版)
- 「形なきモノを売る時代 タブレット・スマートフォンが変える勝ち組、負け組」(エンターブレイン)
- 「リアルタイムレポート デジタル教科書のゆくえ」(TAC出版)
- 「スマートテレビ スマートフォン、タブレットの次の戦場」(アスキー・メディアワークス)
- 「漂流するソニーのDNA プレイステーションで世界と戦った男たち」(講談社)
- 「ソニーとアップル 2大ブランドの次なるステージ」(朝日新聞出版)
などがある。
最新刊は「これ1冊で完全理解 電子書籍(日経BPパソコンベストムック)」(監修、日経BP)。
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