NVIDIAが報道関係者向けの技術説明会を開催し、最新のアンチエイリアシング技術について解説した。
SSAA
まず紹介するのがアンチエイリアシングの代表的な技法、Supersampling Anti-Aliasg(SSAA)だ。これは、ピクセルを2~8つのサブピクセルに分割し、それぞれのサブピクセルで色を計算する仕組み。得られた結果を混ぜ合わせて色を平均化している。
サブピクセルが増えるほど高画質になるが、その分計算が増えるので処理が重くなるのが欠点だ。
MSAA
SSAAの処理の重さを解決した技法が、Multisample Anti-Aliasing(MSAA)だ。原理はSSAAと同じだが、色の計算方法が異なる。SSAAでは1つのピクセルに含まれるすべてのサブピクセルで計算を行なうが、MSAAでは1つのピクセルで1回しか計算しない。
サブピクセルではオブジェクト(物体)の奥行きしかチェックしないので処理が軽くなるが、その代わりにオブジェクトに貼られたテクスチャー(柄や模様)のジャギーには対応できない。
FXAA
そこで登場したのが、テクスチャーのジャギーにも対応するエイシアシング技法Fast Approximate Anti-Aliasing(FXAA)だ。これはサブピクセルを用いない新しい技術で、その計算方法は前述のSSAAとSMAAとは大きく異る。
FXAAでは通常のレンダリング(描画)を行ない、周辺ピクセルとの輝度差を計算する。輝度差が大きいほどジャギーが目立つからだ。この輝度差から輪郭を検出して、周辺のピクセルと色を混合する仕組みだ。