リーズナブルだけど大容量! さらに超ウスカルモデルも!!
2012年のPC市場をひとことで表わすとすれば「モバイル」だろう。夏モデルでは、国内メーカーのウルトラブックが出揃い、10月26日にはWindosws 8が発売され、タブレットにもノートPCにもなる、コンバーチブルタイプのPCが各社からリリースされた。いずれも、持ち歩いて利用することを前提としていて、ほとんどが軽量・コンパクトなモデルだ。
それにともないストレージにSSDを採用するマシンが増えている。アクセススピードが速く、耐衝撃性に優れた、しかも省電力なSSDが、モバイルPCにはうってつけなのである。とはいえ、SSDはいまだ割高なメディアで、ほとんどのマシンは容量の点で心許ないもモデルも多い。
そこで検討したいのが、東芝の外付けモバイルHDD「CANVIO」シリーズだ。厚さ9mm、重量約115gという、超ウスカル仕様の「CANVIO SLIM」と最大1.5TBの大容量モデルを用意した「CANVIO」の2シリーズがあり、ニーズによって選べるのだ。さっそく、「CANVIO SLIM」と「CANVIO」をチェックしてみよう。
主なスペック | ||
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製品名 | CANVIO SLIM | CANVIO |
記憶容量 | 500GB | 500GB/750GB/1TB/1.5TB |
サイズ | 幅75×奥行き107×高さ9mm | 幅79×奥行き119×高さ16.5mm |
対応OS | Windows 8/7/Vista/XP、Mac OS X v10.5/v10.6/v10.7/v10.8(Intel CPU搭載モデルのみ) | Windows 8/7/Vista/XP、Mac OS X v10.5/v10.6/v10.7/v10.8(Intel CPU搭載モデルのみ) |
インターフェース | USB 3.0 | USB 3.0 |
カラバリ | ブラック、シルバー | ブラック、シルバー、ホワイト |
書き込み速度ならSSDと比べても遜色のないレベル
まずは、それぞれの基本仕様を確認してみる。「CANVIO SLIM」は、容量は500GBながら、サイズは幅75mm、奥行き107mm、高さ9mmで、2.5インチのHDDやSSDと同等のコンパクトさが特徴だ。加えて、重量は約115gと超軽量。世界最薄・最軽量(9月24日時点)をうたっている。一方の「CANVIO」は、厚さが13.5mm(1.5TBモデルのみ16.5mm)と厚みは増すものの、500GB、750GB、1TB、1.5TBの4モデルを用意。大容量モデルを選べる。
いずれもインターフェースには、USB 3.0を採用しており、大容量データもスイスイと保存したり、読み出したりできる。また、電源はUSBバスパワー。ACアダプターを持ち歩く必要がなく、お手軽に利用できるのはうれしいポイントだ。
さて、基本仕様を確認したところで、両者のパフォーマンスをチェックしてみよう。同社のウルトラブック「dynabook R632/W1UFK」に接続して「CrystalDiskMark v3.0.2c」でベンチマークテストを実行してみる。
CANVIO SLIMでは、シーケンシャルの読み出しが118.7MB/sで、書き込みが118.4MB/sをマーク。さすがに、読み出しはSSDに及ばないものの、書き込みはウルトラブックなどに搭載しているSSDと比べて、それほど遅くはない。ランダムアクセスでは、さすがにSSDには敵わないが、2.5インチのHDDとしては十分に速い部類だ。
一方、CANVIOは1.5TBモデルを試用したが、シーケンシャルの読み出しが112.2MB/sで、書き込みは110.7MB/s。以降の項目も含めて「CANVIO SLIM」とほぼ一緒。同性能のドライブと考えてよいだろう。