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国内発売済みウルトラブックをほぼすべてレビューした筆者が選ぶ

ウルトラブックを触りまくった石井英男氏が選ぶ、春のお勧め機種

2012年05月16日 12時00分更新

文● 石井英男

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ストレージ:SSD性能はZENBOOK UX31E-RY128が最も優秀

 ウルトラブックの要件では、特にストレージの種類については規定されていないが、多くの製品では、HDDよりもアクセス速度が高速で重量も軽いSSDが搭載されている。ここで紹介している3機種は、すべて128GBのSSDを搭載しているのだが、製品によって搭載SSDが違い、性能も異なる。

 そこで、CrystalDiskMark 3.0.1cを用いて、SSD性能を計測してみた。結果は下の表にまとめた通りで、同じ128GB SSD搭載でも機種によって速度が大きく違うことがわかる。

ZENBOOK UX31E-RY128は高速なSSDを搭載しており、シーケンシャルリードと512KBランダムリードが400MB/sを超える

 リードが高速なのは、ZENBOOK UX31E-RY128で、シーケンシャルリードと512Kランダムリードが400MB/sを超えているが、Folio13-1009TUやdynabook R631/28Eは、半分程度の速度しか出ていない。シーケンシャルライトや512Kランダムライトは、Folio13-1009TUが一番高速で、ZENBOOK UX31E-RY128が2位、dynabook R631/28Eが3位となっている。

 dynabook R631/28EのSSDは、ライトがかなり遅く、512Kランダムライトにいたっては、Folio13-1009TUの10分の1程度の速度しか出ていない。総合的に判断して、SSD性能が一番高いのはZENBOOK UX31E-RY128といえる。

 ちなみに、デバイスマネージャーで、搭載されているSSDの型番を調べたところ、dynabook R631/28Eが「TOSHIBA THNSNB128GNCJ」、Folio13-1009TUが「SAMSUNG MZMPA128HMFU-000」、ZENBOOK UX31E-RY128「ADATA XM11 128GB」となっていた。

 実際の体感速度では、CrystalDiskMarkの結果ほどの差はないものの、サイズの大きなファイルをコピーする場合などは、やはりSSDの性能差が現れる。ストレージ速度を重視するのなら、ZENBOOK UX31E-RY128がお勧めだ。

CrystalDiskMark 3.0.1cでの比較表
機種 dynabook R631/28E Folio13-1009TU ZENBOOK UX31E-RY128
ストレージ型番 TOSHIBA THNSNB128GMCJ SAMSUNG MZMPA128HMFU-000 ADATA XM11 128GB
シーケンシャルリード 183.3MB/s 222.1MB/s 457.6MB/s
シーケンシャルライト 40.52MB/s 176.6MB/s 136.1MB/s
512Kランダムリード 158.7MB/s 159.7MB/s 408.5MB/s
512Kランダムライト 18.54MB/s 185.4MB/s 139.3MB/s
4Kランダムリード 8.719MB/s 12.4MB/s 26.36MB/s
4Kランダムライト 4.094MB/s 42.7MB/s 49.86MB/s
4K QD32ランダムリード 8.714MB/s 98.93MB/s 105.9MB/s
4K QD32ランダムライト 1.477MB/s 55.99MB/s 134.9MB/s

特徴は異なるが、すべて完成度の高いウルトラブックだ

 筆者が、お勧めのウルトラブックとして選んだ3台は、それぞれ特徴は異なるが、すべてウルトラブックとしての要件を満たしており、製品としての完成度も高い。

 ここで解説したことを参考にして、自分の使い方にあったマシンをチョイスするとよいだろう。

 なお、キーボードやポインティングの使い勝手などは個人の好みもあるので、実際に店頭で触ってみることをお勧めしたい。

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