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国内発売済みウルトラブックをほぼすべてレビューした筆者が選ぶ

ウルトラブックを触りまくった石井英男氏が選ぶ、春のお勧め機種

2012年05月16日 12時00分更新

文● 石井英男

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インターフェース:WiMAXや有線LAN対応のdynabook R631/28Eがダントツ

 ウルトラブックの要件では、インターフェースについては無線LANの搭載が必須とされているが、それ以外の規定はない。そのため、機種によって搭載するインターフェースには差がある。

 dynabook R631/28Eは、USB 3.0、USB 2.0×2、有線LAN、HDMI出力、D-Sub15ピン、SDカードスロット、ヘッドホン出力、マイク入力を備えるほか、無線LANとWiMAXをサポートする。ウルトラブックのなかでは最もインターフェースが充実した製品といってよい。

dynabook R631/28Eの背面。有線LAN、USB 2.0×2、HDMI出力、D-Sub15ピンが用意されている

dynabook R631/28Eの右側面。USB 3.0が用意されている

dynabook R631/28Eの左側面。ヘッドホン出力、マイク入力、SDカードスロットが用意されている

 Folio13-1009TUは、USB 3.0、USB 2.0、有線LAN、HDMI出力、ヘッドホン出力、マイク入力、SDカードスロットを備え、無線LANとBluetooth4.0をサポートする。

 ZENBOOK UX31E-RY128は、USB 3.0、USB 2.0、ミニVGA、マイクロHDMI出力、ヘッドホン出力、マイク入力、SDカードスロットのほか、無線LANとBluetooth4.0をサポートする。なお、ZENBOOK UX31E-RY128には、USBポートに接続するLANアダプターとミニVGAを一般のD-Sub15ピンに変換するアダプターも付属している。

 インターフェースについては、USBポートを合計3基搭載し、有線LANやD-Sub15ピンにも対応したdynabook R631/28Eがダントツに優れている。企業内LANで使ったり、プロジェクターにつないでプレゼンテーションをする場合などは、dynabook R631/28Eが便利だ。


休止状態からの復帰時間:ZENBOOK UX31E-RY128が速い

 次は、休止状態(ハイバネーション)からの復帰にかかる時間を比べてみた。計測にはストップウォッチを用い、5回計測して平均を算出したところ、dynabook R631/28Eは19.4秒、ZENBOOK UX31E-RY128は14.1秒という結果になった。なお、Folio13-1009TUは、休止状態をサポートしていなかったので、テストは省略した。

 ウルトラブックの要件では、休止状態からの復帰が7秒以内が推奨とされているが、あくまで推奨要件であり、実際には7秒以内で復帰できる機種はそれほど多くはない。スリープからの復帰は、どの製品も2秒程度で復帰するので、数十分から数時間程度の中断なら、休止よりもスリープを活用するほうが便利であろう。

ZENBOOK UX31E-RY128は、休止状態からの復帰時間が14秒程度と、かなり高速である


価格:ZENBOOK UX31E-RY128もお買い得に

 製品を選ぶ際には、価格も非常に重要なポイントとなる。今回の3機種の実売価格(4月下旬時点)は、以下の表にまとめた通りだ。

 dynabook R631/28Eは、もともとの想定価格が高いことに加え、2012年春モデルということもあって、あまり価格が下がっていない。Folio13-1009TUはすでに販売を終了しているが、2012年2月の登場当時、7万9800円という価格はかなり衝撃的であった。ウルトラブックでは価格に対する要件として、1000米ドル以下というガイドラインが掲げられていたが、国内で実売10万円を切る製品は少ない。

 ZENBOOK UX31Eは、2011年11月の登場時には10万9800円で販売されていたが、少しずつ実売価格が下がり、現時点では8万6000円前後まで下がってきているため、かなり買い得感が増している。

 コストパフォーマンス重視の人には、ZENBOOK UX31E-RY128をお勧めしたい。なお、dynabook R631/28Eは、やや価格が高く思えるが、今回の3機種のなかでは唯一Office Home and Business 2010がプリインストールされていることや、WiMAXに対応していることを考えると、実はそれほど割高ではないのだ。

実売価格比較表
機種 実売価格
dynabook R631/28E 13万円前後
Folio13-1009TU 販売終了(参考:登場時7万9800円)
ZENBOOK UX31E-RY128 8万6000円前後

重さ:13.3インチクラスで最軽量を実現したdynabook R631/28E

 ウルトラブックの要件では、特に重さは規定されていないのだが、持ち歩いてモバイルで活用することを考えると、軽ければ軽いほうが望ましい。

 今回取り上げた3機種を軽い順に並べると、dynabook R631/28Eの約1.12kg、ZENBOOK UX31E-RY128の約1.3kg、Folio13-1009TUの約1.5kgとなる。液晶はすべて13.3インチであり、dynabook R631/28Eの軽さは際だっている。

 dynabook R631/28Eは、13.3インチ液晶搭載ノートPCとして世界最軽量を誇る製品であり、実際に手で持ってみても非常に軽く感じる。出張・営業といった理由で、できるだけ軽いノートPCを探している人や、女性にもお勧めだ。

dynabook R631/28Eは、13.3インチ液晶搭載ノートPCとして、世界最軽量となる約1.12kgを実現

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