前回、筆者の3Dモデルにリギングをし、VRChat内で動かすところまでできた(参考:BlenderでVTuberアバター制作 VRChat対応で苦戦した理由は……)。
今回は、バーチャル上で動かすのとは全く異なる、固定ポーズでのフィギュア化をしていきたい。
Blenderで自作した3Dモデルがこちらである。
これは、前回記事のVRChat用のモデルとは違い、人間のボーン構成に沿って作られていない。
このキャラクター「きゅんロボ」の最大限のかわいさを引き出せる、多関節ボーン構成になっている。
まずは「一番かわいい自分」のポーズを作る
この3Dモデルに、かわいくポーズをつけていった。
Blenderのポーズモードで、関節を動かしてポーズをつけていく。
腕の多関節を可愛いポーズにするのが難しい。
多脚の脚も、角度を少しつけたり、基本ポーズからちょっとずらすことでかわいさを引き出すことができた。
顔の表情はないけど、表情のあるポージングって作るの難しいな……。
フィギュア化には光造形3Dプリンターを使う
さて、今回フィギュア化するにあたり、3Dプリンターでプリントしていこうと思う。
今回は光造形の3Dプリンターを使用する。
3Dプリンターは主に2種類ある。FDM(熱溶解積層)と、光造形だ。
FDMはフィラメントを熱で溶かし重ねていくタイプ。見たことがある人も多いのではないだろうか。
光造形はレジンに紫外線をあてて硬化させることで立体物を作り出す。
一般的に、FDMは大きな実用パーツをつくるのに、光造形は繊細なフィギュアなどを作るのに向いているとされている。
今回はフィギュアなので、光造形の3Dプリンターを使用する。
さて、3Dプリントするには、いくつかやることがある。
画面の中では大丈夫でも、現実では腕も首も折れてしまう
まず、現状の3Dモデルは、プリントしたいサイズにすると、3Dプリントするには細すぎる箇所があり、折れてしまいそうだ。
特に、腕と首のはしごが心配。
首のはしごは頭の重さを支えなくてはならないので、ある程度強度が必要そうだ。
腕を太くするのは、関節のウェイトからやり直さなくてはならないのでちょっとめんどくさい。
まず、腕の直径が3mmほどになるようにフィギュアのサイズを決めた。
そのサイズでも首のはしごは細すぎたので、モデルを改変して太くしていく。
2倍の太さにした。これなら厚さが3mmはあるのでなんとかなりそうだ。
頭を支えるために、はしごの真ん中に1本の柱を通す案もあったのだが、細いところは細いままなので破損するリスクがあると思い、やめた。
それから、今回のモデルは脚が胴体と接地していないので、脚を胴体に接続するための柱パーツをつけた。
バラバラの3Dモデルを「ひとつの物体」にする
さて次に、現在のモデルが多数のパーツに分かれているので、1つのパーツにマージしなくてはならない。
ブーリアン演算で形を作っている箇所は「適用」することで形状を確定できる。一度適用すると元のモデルを修正しづらくなるので、適用の前に別名保存することをおすすめする。
そして、各パーツもブーリアン演算で合体させて「適用」し、全体を多数のパーツから1つのパーツにしていく。
3Dモデルが消えた!? 「見える」と「存在する」は違う
これでもう3Dプリントできるとお思いかもしれない。
筆者もそう思った。
そこで、STLという3Dプリンターで扱いやすいファイル形式に変換して保存し、STLを読み込みやすい別のソフトで開いてみた。
曲線の箇所がなんだかガタガタしている。
変換方法を変えてみたら……
消失してしまった。
どうやら、VRChat用に作った3Dモデルが、厚みのない板など、物体として形をなさない要素で構成されているかららしい。
3Dモデルを、中身が密なモデルに修正しなくてはならない。
これには「リメッシュ」という機能を活用した。
3Dモデルの形を保ちながらポリゴンの網目を均一に貼り直し、きれいに再構成する機能だ。
リメッシュを使うと3Dプリンターでもプリントできる3Dモデルになるようだ。
リメッシュも、一度適用したら元に戻せないので、実行前の別名保存をおすすめする。
(リメッシュしてから修正したくなってしまい、古いデータをサルベージするのが大変だった)
リメッシュしても見た目は変わらないが、STLで書き出した際に3Dプリント用ソフトでうまく開くことができた。
いよいよ8時間半の3Dプリント、「自分」がレジンの中から現れる
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