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ネットワークがクイズでわかる! 誰が正解?「TCP/IP」 第2回

クイズの正解者を当てましょう!

「特別なIPアドレス」を正しくわかっているのは誰?

2011年07月27日 06時00分更新

文● 遠藤 哲

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クイズ「誰が正解?」の時間がやってきました。このクイズでは、ケンイチ君、いずみちゃん、竹田君の3人が私の質問に答えます。ただし、正解なのは1人だけですよ。クイズのテーマは「TCP/IP」、ネットワークの基本です。さてさて、誰が正解か当てられますか?


誰が正解?(間違いが2人いますので要注意!)

特殊な用途向けのIPアドレス

 IPアドレスの中には、特殊な用途向けに予約されているIPアドレスがいくつかあり、RFC3330の中で規定されている特殊用途のIPアドレスが一覧できるようになっている。ここでは覚えておきたい特殊なIPアドレスをみていこう。

 クラスAの最初のアドレスブロック「0.0.0.0/8」は「『この』ネットワーク」を表わす特殊なIPアドレスである。

 実はIPアドレスのネットワーク番号「0」には、「This 」という意味がある。つまり0.1.2.3/8というIPアドレスがあった場合、ネットワークアドレスが0なので、「このネットワーク内の66051番(0.1.2.3)」という意味になる。また、サブネットマスクを32ビットに設定した「0.0.0.0/32」というIPアドレスは「このネットワークのこのホスト」という意味になる。

 一方、クラスAの最後のアドレスブロックにあたる「127.0.0.0/8」は、ループバックアドレスと規定されている特殊なIPアドレスである。ループバックというのは、宛先にこのIPアドレスを指定してデータを送信すると、自身に宛てたものとして戻ってくるという意味である。

 ループバックアドレスは、予約済みのアドレスであり、IPを実装したホストでは、「ping 127.0.0.1」というようにコマンドを打つことができる。もちろん、127.0.0.1宛のIPパケットはネットワークに送出されることはなく、そのホストの中で送受信が完結する。そのため、自身のコンピュータにおいてIPの機能が正常に動作しているか確認する場合に用いられる。

プライベートIPアドレス

 IPアドレスは、ネットワークの規模によってクラスA、B、Cに分類されていた。実は各クラスには公共のインターネット上で利用できる「グローバルIPアドレス」と、企業や家庭内の閉じたネットワーク内で利用できる「プライベートIPアドレス」がある。

 グローバルIPアドレスは、インターネット上で通信を行なうためのIPアドレスで、重複することがないよう、インターネットレジストリという登録業務受付団体に申請して正規に割り当てられるIPアドレスである。一方、プライベートIPアドレスは、何の申請もせずに自由に利用できるIPアドレスである。ただし、プライベートIPアドレスの使用に関してはローカルネットワーク内での使用に限定されていて、公共のインターネットに送信することは許されていない。

 プライベートIPアドレスは、A~Cの各クラスにそれぞれアドレス範囲が設定されている。プライベートIPアドレスを利用する際は、どのクラスのものを利用すべきかということについて制約はない。必要に応じて好みのプライベートIPアドレスを使うことができる。

 しかし、企業や家庭内のネットワークで、プライベートIPアドレスを用いた場合、そのコンピュータはインターネットを利用することができなくなる。それでは困るので、実際にはISPと接続するルータ上でグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの変換を行なう。これは、一般的に「NAT(NetworkAddress Translation)」という機能名で知られている。

 NATを使うことで、内部ネットワークのプライベートIPアドレスがそのままインターネットに出ることがなくなる。あくまでルータに設定されたグローバルIPアドレスで通信するので、問題なくインターネットにアクセスできるのである。

リンクローカルアドレス

 クラスBにはプライベートIPアドレスのほかに、「169.254.0.0/16」というアドレスブロックが「リンクローカル」と呼ばれる特殊なIPアドレスとして予約されている。

 このリンクローカルアドレスは、DHCPプロトコルでIPアドレスを自動的に取得できなかった場合に、コンピュータが自動的に設定するIPアドレスとして用いられる。多くのIPネットワークでは、プライベートIPアドレスを用いているため、リンクローカルのIPアドレスが割り当てられるとネットワークに接続ができないことがよくある。

クラスDとクラスEの特殊アドレス

 「224.0.0.0/4」のアドレスブロックは、クラスDとして知られているアドレス空間であり、その用途はマルチキャストアドレスとして使用されている。おもなものとしては、OSPFやRIPなどのルーティングプロトコル用のアドレスなどがある。

表1●特殊なIPアドレス(RFC3171より)

 また、「240.0.0.0/4」のアドレスブロックはクラスEとして知られているアドレス空間で、やはり特殊なIPアドレスである。このアドレス空間には、32ビットすべて1という「255.255.255.255/32」というアドレスがある。このアドレスは「限定ブロードキャスト」と呼ばれ、このアドレスの示す宛先は「同じネットワークのすべてのホスト」である。

 さて、ローカルループバックアドレスは実際に特殊なIPアドレスとして規定されているが、いずみちゃんの解答にあるようなネットワークループバックアドレスという規定はない。また、竹田君が説明しているのはリンクローカルアドレスのことで、エニーIPアドレスという規定は実在しない。

 ケンイチくんのいうプライベートIPアドレスが、特殊なIPアドレスになることが意外に思われるかもしれないが、そもそもプライベートIPアドレスという規定そのものが特殊なのである。よってケンイチくんが正解である

 本記事は、ネットワークマガジン2007年8月号の特集1『クイズでわかる 誰が正解?「TCP/IP」』を再編集したものです。内容は原則として掲載当時のものであり、現在とは異なる場合もあります。

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